無料開放、生中継…斎藤、入団会見は異例ずくめ

[ 2010年12月7日 06:00 ]

仮契約会見の後、リクエストに応えてシャドーピッチングを披露する斎藤

 早大・斎藤佑樹投手(22)が6日、都内ホテルでドラフト1位指名を受けた日本ハムと入団交渉を行い、契約金1億円、年俸1500万円プラス出来高の最高条件で仮契約を結んだ。

 背番号は18。9日に札幌ドームで行われる単独入団会見はファンに無料開放され、さらに日本テレビ系の番組内で全国に生中継されるなど異例ずくめ。03年にメジャーから日本球界に復帰した新庄剛志氏(38)を上回る注目度で、プロへの第一歩を歩み出す。 最高条件で仮契約した斎藤は晴れやかな表情だった。テレビカメラ13台を含む約150人の報道陣が集結。偶然にも早稲田カラーであるエンジ色で塗られたびょうぶの前でテーブルに着くと「契約書を見ること自体が今までなかったので、社会人になったのだと思いました。(金額の)数え方が分からなかったので1、10、100、1000…。ビックリしました」。無数のフラッシュに笑顔が浮かび上がった。
 背番号18もあらためて提示された。「他球団でもエースナンバー。エースとはチームから信頼される投手」。これ以上ないほどの期待を、逃げることなく背負っていく覚悟もできている。
 球団も異例ずくめのセレモニーで迎える。9日に行われる入団会見の会場は本拠地・札幌ドーム。単独では03年にメジャーから復帰した新庄氏以来で、新人では史上初となる。当日は4万人収容のスタンドを一般ファンに無料開放。場内アナウンスの中、初めて日本ハムのユニホームに袖を通した斎藤が三塁側ベンチから登場する演出だ。会見後はミニトークライブが予定されており、ファンとの交流の場も設けられている。斎藤は、他の新入団選手が参加した11月のファンフェスティバルを、明治神宮大会出場のために欠席しただけに「早く北海道に行きたい」と心待ちにしている。
 この日の仮契約会見は北海道の地元テレビ局の2社がライブで中継したが、9日は日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」で全国に生中継される。会見は午後3時スタート。球団関係者は「全国に放送してもらえる時間帯を考えた」と話す。03年の新庄でさえ、地元限定中継だっただけに、注目度は高まる一方だ。
 まさに黄金ルーキーの船出にふさわしい舞台が用意された。「まずは人が来てくれるか、それが心配です」と照れ笑いを浮かべた斎藤だが、そんな不安を吹き飛ばすぐらいの熱い声援が札幌で待っている。

 ◆新庄の日本ハム入団会見 03年12月3日、札幌ドームで入団会見。当初は200~300人のファンを想定していたが、予想を大幅に超える約2000人が殺到。急きょ三塁側スタンドを無料開放した。新庄は胸元を大きく開けた白いシャツにジーンズ姿で登場。住みたい家について「クマとキツネが近くにいるところ」と答えるなど、約30分の爆笑会見だった。

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2010年12月7日のニュース