アスレチックス、松井獲りへ“切り札”用意し交渉

[ 2010年12月7日 06:00 ]

アスレチックスのビリー・ビーンGM

 エンゼルスからFAとなった松井秀喜外野手(36)の獲得に興味を示すアスレチックスが、6日(日本時間7日)にも代理人と直接交渉することが分かった。ビリー・ビーンGM(48)が5日(同6日)スポニチ本紙の取材に明かした。

 松井の代理人アーン・テレム氏は6日夜にウインターミーティング会場に到着予定。ア軍はダン、バークマンらDH候補の大物に次々と逃げられており、最後の切り札として2年契約も用意してゴジラ獲得へ全力を注ぐ。
 ウインターミーティングに備え、会場入りしていたビーンGMは最大の目的を明確に明かした。「DHに狙いを絞っている。まだ候補のFA選手は残っている。今週動く」。具体的に「松井」の名前こそ口にしなかったが「代理人のテレム氏は6日夜にここへ来る予定だ。直接会って話すことになる」と話した。
 球界屈指の敏腕で知られるビーンGMにとって、もう失敗は許されない。獲得に動いたダンはホワイトソックス、バークマンはカージナルスへ移籍が決まった。「確かに彼らに興味は持っていたが、他にも興味あるDHはいる」と強がった後「残りのグループからいい打者が取れる。もう少し攻撃力がつけば、他に負けないチームができる」と断言した。 松井には1年契約で年俸500万~600万ドル(約4億1500万~4億9800万円)程度の提示が見込まれるが、ある地元記者は「これ以上逃げられるわけにいかない。交渉過程で、2年契約を提示してもおかしくない」と話す。切り札として2年契約も用意し、テレム氏に熱意を訴える構えだ。

 ◆ウインターミーティング 毎年12月初旬から中旬に、トレードやFA交渉が円滑に行われるように大リーグ30球団のGMや球団関係者、代理人、大リーグ機構関係者が一堂に会するオフシーズン最大のイベント。関係者が宿泊するホテルが「商談会場」となり、多くの契約がまとまる。最終日には他球団のマイナーに埋もれた人材を獲得できる「ルール5ドラフト」が行われる。最近では日本のプロ野球関係者も現地を訪れるようになった。

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2010年12月7日のニュース