坂本 「ガッツ塾」で長打量産コツつかんだ

[ 2010年1月30日 06:00 ]

坂本が小笠原からバットを使って打撃指導を受ける

 巨人の坂本勇人内野手(21)が29日、A班(主力組)が宮崎県総合運動公園で行っている合同自主トレ3日目で、小笠原道大内野手(36)からマンツーマンで指導を受けた。下半身と体幹を意識した小笠原流の片手ティー打撃を実践。リストを強化することによる逆方向への長打量産が狙いだ。師匠の金言を胸に春季キャンプでもガッツ打法の習得に励む。

 念願がかなった。室内練習場でナインがフリー打撃を行っていたケージ裏。ティー打撃を終えた坂本が小笠原に歩み寄った。最初は会話でのやりとりだったが、徐々に熱を帯びると「ガッツ道場」が幕を開けた。
 小笠原自ら右手1本でスイングして手本を見せるなど10分以上に及ぶ熱血指導。「片手でのティーで“こういう意識を持ったら?”というアドバイスをもらった。下半身と体幹を意識した方が良いと。これから役立つと思う」。若きリードオフマンは目を輝かせた。
 片手1本でのティーは小笠原独特の練習法だ。右打者の坂本が左手1本で強い打球を打つには体幹がぶれず、下半身の粘りを必要とする。合同自主トレ初日からリスト強化を目的に片手ティーに時間を割いていたが、この日は「ガッツ塾」に入門。身ぶり手ぶりを交えて説明する小笠原の言葉に真剣に耳を傾けた。
 リスト強化に励む理由がある。「もっと強い打球を打てば、ライト前に落ちるヒットがフェンスに届くかもしれない」。坂本は典型的なプル(引っ張り)ヒッターで、ヒットゾーンは左方向が圧倒的に多い。しかし、相手のマークがより厳しくなる今季は外角攻めも予想されるだけに、右打ちの必要性を感じていた。長距離打者でありながら広角打法で現役トップの生涯打率・317(4000打数以上)を誇る小笠原は、昨季の・306、18本塁打からさらなる進化を目指す坂本にとって最高の手本といえる。
 グアム自主トレでも、小笠原同様に逆方向へ本塁打を放つ阿部のロングティーを間近で見て手首の使い方などを熱心に研究していた坂本。「聞けてよかった。小笠原さんのように考えながらやりたい」。4年目を迎えた21歳は、逆方向へも長打を打てる広角打法に磨きをかける。

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2010年1月30日のニュース