藤本ヤクルト決定!指導者手形も出た

[ 2009年11月25日 06:00 ]

アテネ五輪で2遊間を守った宮本慎也(右)と藤本敦士のコンビが同じチームで三遊間を守る

 阪神からフリーエージェント(FA)宣言していた藤本敦士内野手(32)のヤクルト入りが24日、決まった。藤本はこの日午後、阪神に退団の連絡を入れた上でヤクルト側に電話で「お世話になります」と入団の意思を伝えた。今週中にも正式契約を結ぶ。

 20日の交渉からわずか4日。少しでも多い出場機会を求める藤本の決断に迷いはなかった。「今はすっきりした気分。自分自身、環境を変えて、一から挑戦したい気持ちが強かった。一野球選手としてグラブ1つ、バット1本でレギュラー目指して頑張る」と新天地での自らの“再生”を誓った。
 迎えるヤクルトにとっても遊撃手は緊急補強ポイント。9月に川島慶が右ひじじん帯損傷で離脱し、来季開幕を万全で迎えられるかは微妙な状況だ。それだけに高田監督は「ウチは故障者が多いし、ショートを守れる選手が少ないからね。喜ばしい?もちろん」。倉島球団専務も「藤本君の決断に感謝している。ウチでは出場機会も多い。絶対に戦力になると確信している」と声を弾ませた。条件面は2年契約の総額1億円。ただ同球団専務は「それで終わりではない。ヤクルトに骨を埋める覚悟で来てほしい」と、将来の指導者も含めた“終身契約”も示唆した。
 昨年の相川に続くFA補強。藤本と三遊間を組むことになる宮本は「僕を除けば(内野で)守備が一番うまい。彼はセカンドもできるし、厚みが出て相乗効果もあると思う」。04年アテネ五輪での二遊間に続き、再びコンビを組んで若い選手を引っ張ることになる。チームの今季失策数はリーグ最少の57失策。さらなる「守りの野球」の完成へ、重要なピースが埋まった。

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2009年11月25日のニュース