どおも~♪イチロー6月15度目マルチ&3盗塁締め

[ 2009年7月2日 06:00 ]

<ヤンキース・マリナーズ>初回無死、スイングを取られ空振り三振に倒れたイチローは審判に抗議する

 【マリナーズ5―8ヤンキース】どおも~、芳村、いやイチローです♪マリナーズのイチロー外野手(35)が30日(日本時間1日)、ヤンキース戦で12試合連続安打となる2安打。さらに新ヤンキースタジアム初見参で、昨年5月2日の旧球場以来となる自身9度目の1試合3盗塁もマークした。絶好調の6月を今月15度目のマルチ安打で締めくくり、月間44安打で月間打率も・407。イチローにとっては昼でも夜でも“ヒットスタジオ”だ。

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 試合には敗れたが、イチローは自身が積み上げたヒットに酔いしれていた。
 「今月の40本(以上)は大きいですね。ちょっと厳しいというか、ゲーム数が少ない。確かオールスターの月よりも少なかったはずだから。40はできればいいな、ぐらいに思ってましたから」
 6月は25試合。球宴のある7月の27試合より少ない中で、15試合でマルチ安打。無安打で終わったのはわずか2試合で、計44安打、打率・407を残した。
 6月の“有終の美”を飾った44本目の安打は幸運がもたらした。5回の第3打席。先発チェンバレンの直球に詰まり、ボテボテの打球が投手の足元へ転がった。だが、打球はチェンバレンのグラブの下を完全にスルー。イチローは一瞬でペースを上げ、一塁を走り抜けた。「あっ、どおも~♪って思ったよ。芳村真理なみに“どおも~”やね」。棚からぼたもちの1本。そのうれしさを、60年代後半から90年まで放送されたフジテレビ系列の人気音楽番組「夜のヒットスタジオ」の初代司会者・芳村真理の物まねで表現した。
 これで乗ったイチローは走る、走る。チェンバレンの投球モーションを完全に盗み、出塁後は二盗、三盗と2球続けて成功。「あんだけ(足を)上げてくれたら、そりゃいくわな、と。どおも~、どおも~、や」。3回の中前打の後にも二盗に成功しており、これでメジャー自身9度目の1試合3盗塁となった。
 くしくも前回の3盗塁は、昨年5月2日の旧ヤンキースタジアム。新球場に関しては「狭いというか、(守ってて)バッターまでの距離が近く感じた。それに何かルールでもできたのかと思うぐらい、ファンが随分とおとなしくなった印象。ヤンキースタジアムなのにヤンキースタジアムじゃない変な感じ」と違和感を口にしたが、自分の庭のように打ちまくり、走りまくったのは同じだった。
 27試合連続安打の自己ベスト更新、連続試合マルチ安打も自己タイの7試合に並ぶなど記録のオンパレードだった6月。「うん、ちょっと熱いですね」。加速する一方の自身の安打量産ペースに、イチロー自身も珍しく興奮で顔を火照らせた。

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2009年7月2日のニュース