上原「良かった」進化のメジャー初黒星

[ 2009年4月21日 06:00 ]

<レッドソックス・オリオールズ>オリオールズ先発・上原浩治は3回2死二塁、レッドソックス・オルティーズの一ゴロにダッシュする

 【オリオールズ1-2レッドソックス】敗戦にもオリオールズ・上原は納得顔だった。レッドソックス戦で7回5安打2失点。援護がもらえずメジャー初黒星は喫したが「きょうは良かった。勝ち負けというより自分が楽しんだ。一番いいピッチングをしたんじゃないですか」と表情は明るかった。

 13日レンジャーズ戦の7失点から中5日。直球にキレが戻った。最速89マイル(約143キロ)ながら、ベイが「体感速度は90マイル中盤(約150キロ台)」と証言するほど手元で伸びた。持ち味の絶妙な制球で4隅のコースに投げ分けて、21アウト中フライアウトが11個。5回は主砲オルティスを3球三振に仕留めた上原は「まっすぐの高めでうまくフライのアウトを取れた。切れの良さ?中5日というのもあったかもしれない」と振り返った。

 配球面も工夫した。過去2試合は直球とフォークが中心。レ軍は元中日で現コーチ補佐のアレックスが情報提供するなど、万全な対策を練っていた。クレイニッツ投手コーチの「違うアプローチをしないと」の助言で配球を見直し。過去2試合で数球しか使っていないカーブ、スライダーをカウント球で多めに選択。初球カーブは5人、スライダーは2人と意表を突き的を絞らせなかった。

 好投に喜ぶトレンブリー監督は7回を投げ終えた上原をベンチで抱きしめた。「これだけ投げてくれれば中継ぎを休ませられる。コージの投球で元気が出た」と興奮しきり。中4日の次回登板は前回7失点したレンジャーズ戦。真価を問うにはこれ以上ない相手だ。

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2009年4月21日のニュース