由伸 選手会次期会長就任が濃厚

[ 2008年10月14日 06:00 ]

 労組・日本プロ野球選手会の7代目となる次期会長に、現副会長でもある巨人・高橋由伸外野手(33)の就任が濃厚であることが13日、明らかになった。現会長のヤクルト・宮本慎也内野手(37)は3年の任期を満了して今年12月の総会を持って退任する見込み。選手の待遇や地位向上など日本野球界のさらなる発展のため、責任感あふれる高橋由が12球団の選手会をまとめていく。

 労組選手会の新しい“顔”に、10日にリーグ連覇を決めたばかりの巨人の看板選手が就任する。05年12月から就任した宮本会長は主にFAの短縮問題などに尽力し、今年12月で任期の3年を終えて退任する予定。夏場から水面下で複数の後任候補が挙がっていたが、9月に入り高橋由に一本化されたもようだ。
 労組選手会は選手の待遇や地位向上のため、85年に東京都地方労働委員会に労働組合としての認可を受けた。04年には当時の古田前会長(元ヤクルト)が、近鉄球団の消滅による球団合併阻止のために経営者側との交渉を続け、球界初のストライキに踏み切った。現在も野球人気復活のため、全国で野球教室やチャリティー活動を実施。野球人口の底辺拡大に大きく貢献しており、今オフも各種イベントを企画中だ。
 高橋由は人気、知名度ともに抜群。05年12月から副会長に就任しており、昨季まではチームの選手会長も務めるなど責任感は強い。今季は持病の腰痛もあって出場91試合で打率・236、17本塁打、41打点と不本意なシーズンを送ったが、生え抜きの主力選手として原監督ら首脳陣の信頼は厚い。かねて次期会長への就任についても「正式に言われてから考えるけど、自分が候補に入っているのは分かってる」と語っていた。
 巨人選手の会長就任となれば85年の中畑清(本紙評論家)、89年の原辰徳(現監督)以来、3人目。12月に開かれる総会で正式に高橋由の会長就任が発表される運びだ。完全決着がついていないFA問題やドラフト改革など、まだまだ問題が山積している野球界。33歳の新会長を先頭に、さらなる球界発展を目指す。

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2008年10月14日のニュース