WBC監督にノムさん原監督も浮上!

[ 2008年10月14日 06:00 ]

 来年3月に開催される第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表監督問題に関し、前ソフトバンク監督でコミッショナー特別顧問の王貞治氏(68)が13日、現役監督も候補に含めたいとの考えを示した。これまでの否定的な見解から一転、15日のWBC体制検討会議を前に少しでも選択肢を広げようとの意向だ。これにより楽天・野村克也監督(73)や巨人・原辰徳監督(50)らも候補として浮上してくることになった。

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 画期的な“球界サミット”を目前に控え、王顧問がWBC監督問題について新たな指針を示した。15日のWBC体制検討会議に出席するため、福岡空港を訪れた際に取材に応じ「(代表監督候補は)現役監督を含めて、幅広くね。最初から現場は駄目、だと選択肢が狭まっちゃうから」と言及。あくまで制限は設けず、広い視野で適任者を探したいとの考えを明かした。
 自身の経験も踏まえ、これまで王顧問は現役監督のWBC監督就任に否定的だった。ソフトバンク監督時代の06年3月、第1回WBCで日本代表を率いて世界一に。しかし、この間、チームを森脇チーフコーチに預け「(春季キャンプなど)大事な時期だったし、本当に大変」と、その苦労を身をもって味わった。9月1日の実行委員会でも「現場監督は(就任は)難しい」との意見から現役監督の代表監督就任案は棚上げされ、「現役以外」との観点から北京五輪代表監督の星野氏の“再登板”が有力とみられていた。
 そんな中での王顧問の“変心”は、15日の会議を前に先入観なく監督選考作業に当たりたいとの意向の表れだ。日本中の野球ファンが注目する代表監督問題。本格的な協議に入る前に制約は設けない。北京五輪での惨敗を受け、WBC監督選考に関しては「透明性」も求められているだけに、あらゆる選択肢を視野に入れたいとの考えだ。
 現役監督も候補に。そうなれば必然的に、世論の後押しを受けている楽天・野村監督や、13ゲーム差を逆転してリーグ優勝を果たすなど手腕を発揮した巨人・原監督も候補として浮上してくる。自チームを離れるという難点がある一方で、常に現場で指揮を執っているため勝負勘が培われているという利点もある。実際に北京五輪で金メダルを獲得した韓国代表の金卿文(キム・ギョンムン)監督も、韓国プロ野球・斗山の監督との兼任だった。
 「今回(の会議)は第1回だから、具体的にそこまで決まることはないよ。でも、本音で話せるメンバーだからね」と王顧問。議論はあくまで慎重に進めたい意向だが、球界の頭脳が集結する15日の会議でいかなる方向性が示されるのか、注目が集まる。

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2008年10月14日のニュース