勘違いもありましたが…松坂ズバッと18勝

[ 2008年9月23日 06:00 ]

7回を投げ終え、この回好捕した中堅エルズベリー(右)とタッチする松坂

 【レッドソックス3―0ブルージェイズ】レッドソックスの松坂大輔投手(28)が21日(日本時間22日)、トロント(カナダ)でのブルージェイズ戦に先発し7回を2安打無失点。直球の球威不足を多彩な変化球で補って自己最多の18勝目を挙げた。松坂の快投で、チームはプレーオフ進出へ王手をかけた。シーズン最終登板となる26日のヤンキース戦で、王建民(ワン・チェンミン=ヤンキース)が持つアジア出身投手のシーズン最多記録、19勝に挑む。

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 松坂にとって、どうしても到達しておきたい数字だった。7回2安打無失点でつかんだ自己最多の18勝目。「プロ入りした時から背番号の数だけ勝ちたいと思っていた。10年目にしてやっとできた」。今季敵地で9戦全勝と不敗を守った右腕は満開の笑顔を見せた。
 本人は勝てばプレーオフ進出が決まると勘違いしてマウンドに立った。珍しく相手投手が投手板の同じ右端を使ったため「軸足の部分が掘れていて気を使った」という。それでも7回にはセットポジションから投球するなど工夫を重ねて乗り切った。「自分自身の状態は良くない。丁寧に、何とか相手を抑えようと必死に投げた」。最速は93マイル(約150キロ)どまりだったが、ツーシームやカットボールで球を動かし、スライダーにも球速の変化をつけて7回で6三振を奪った。
 主砲ラミレスがドジャースへ移籍するなど、昨季とは顔触れが変わったが松坂はチームに手応えを感じている。レイズとの首位攻防戦を1勝2敗と負け越した17日のタンパからトロントへの移動時のこと。落ち込むどころか守護神パペルボンが音頭をとると、オルティスが進行役を務め“宴”がスタート。若手が次々に替え歌などで爆笑を誘った。「普通ならお通夜みたくなるけど違った。めちゃくちゃ盛り上がってた」。切り替えの早さは昨年から不変だ。
 これで今季163回2/3と規定投球回数にも到達し、防御率2・80は2位につけた。22日のインディアンス戦に勝つかヤンキースが敗れれば、プレーオフ進出が決まる。「特に僕らが(ヤンキースに負けを)望む必要はない。勝つだけ」と松坂。連覇への第1段階クリアは目前だ。

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2008年9月23日のニュース