試合前から様子が変だった西武の守護神

[ 2008年9月23日 21:18 ]

9回、楽天1死一、二塁、代打リックのゴロを西武の三塁手中村がエラーし、満塁のピンチを招く

 【西7―10楽】8回の大逆転で、劇的な地元優勝のはずが…。最高のシナリオで進んでいた西武に、「まさか」の落とし穴が待っていた。9回のグラマンの大乱調だ。

 2―5の8回、1点差に詰め寄り、この日1軍昇格して5年ぶりに4番に座った後藤の走者一掃の3点二塁打で逆転。2位オリックスが早々と敗れたため、優勝へのマジックナンバーは「1」となっていた。
 アウトはあと3つ。この上ない状況で9回から投入した守護神はホーム28試合を無失点、パ・リーグ相手ではソフトバンク以外に自責点なしの無敗を誇っていた。だが、この日は練習から少し様子が変だった。球が上ずり、制球は定まっていなかった。
 嫌な予感が当たった。押し出し四球とグランドスラムを浴び、あっという間に5失点。2死としたところで右ひざの不調を訴えて交代した。さすがに好調の打線でも、9回裏に3点差を追い付く余力は残っていなかった。
 渡辺監督は「グラマンでああいう形になったらしょうがない」とかばったが、表情は暗い。24日も地元胴上げのチャンスはあるが、極度の重圧がかかり続ける短期決戦のことを考えると、ちょっと不安だ。

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2008年9月23日のニュース