糖尿病に負けず岩田 プロ初勝利

[ 2008年3月30日 06:00 ]

<阪神・横浜>3回2死満塁、佐伯を三振に抑えた岩田は気迫のガッツポーズで雄叫びをあげる

 【阪神4―3横浜】1型糖尿病と闘いながらマウンドに上がる阪神の岩田はプロ初勝利に「めちゃくちゃうれしい。内容は良くなかったけど、先制点を取ってくれて、気持ちが楽になった」と会心の笑みを浮かべた。6回を6安打1失点。試合後は金本とともにお立ち台に呼ばれ「緊張している」と3年目の左腕は初々しさをのぞかせた。

 05年ドラフト当時、岩田の持病は12球団に知れ渡っていた。1型糖尿病とは血糖を調整するインスリンをつくるすい臓の細胞が壊される病気で生活習慣などが原因の2型とは異なる。ある球団は実力を認めつつ「最初から病気の選手を獲れない」と早い時期にリストから外したが、阪神だけは違った。「ハンデはある。でも、あれだけ強いボールを投げる投手はいない」。今でも1日4度の注射は欠かせない。昨季のキャンプでは球数や動きの制限もあったが、地道なトレーニングで克服した。「この1勝はいろいろな意味で大きい」。岡田監督の言葉が、苦難を乗り越え、歓喜を手にした24歳の偉大さを説明していた。

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2008年3月30日のニュース