千葉経大付 前年覇者破って初の8強

[ 2008年3月30日 06:00 ]

<常葉菊川・千葉経大付>8回表(常)2死、伊藤をサードフライに打ち取り指示をする千葉経大付・斎藤

 第80回選抜高校野球大会第8日は29日、3回戦3試合が行われ、第1試合で千葉経大付(千葉)が昨年大会優勝の常葉学園菊川(静岡)を7―2で破り、初の8強進出。エース斎藤圭祐投手(3年)は2試合連続2ケタ奪三振となる10奪三振の力投を見せた。第2試合は機動力を生かした初出場の長野日大(長野)、第3試合は東洋大姫路(兵庫)がともに完封勝ちしてそれぞれ8強入りした。30日は3回戦の残り4試合が行われる。

 【千葉経大付7―2常葉学園菊川】金星なんかじゃない。打って、守って。昨春V校を完ぺきな形で下した千葉経大付が、初の春8強へ名乗りを上げた。
 「もう出来すぎ。先取点を取れればと思っていたが、よく打ってくれた。こんな展開は全く読めなかった」。松本監督は会心の笑みを浮かべた。
 打っては先発全員安打の12安打で7点。投げてはエース斎藤が強力打線を相手に7安打2失点も10奪三振だ。守備では遊撃手の重谷が二塁のすぐ左に寄る極端なシフトが奏功。5回2死一、三塁では強烈なセンター返しを難なくさばいた。「定位置なら絶対に捕れない。指示通りの位置に打球が来たので心の準備ができていた」と重谷。外野でも定位置の間を抜けるような打球が正面に。斎藤の球威と制球力を信じた松本監督の指示が面白いようにはまった。
 日頃からデータがない学校と練習試合を重ね、分析力を磨いている。今回も常葉学園菊川のビデオは2回しか見ていないが、ナインは「ほとんど直球しか投げないし、変化球も切れていない。直球を狙おう」と戸狩の配球を見抜き、その直球を見事に打ち砕いた。練習からメモ帳をユニホームのポケットに入れ、監督に注意されたことをその場で書き込む。“考える野球”を大舞台できっちり実践した。「セオリー通りにやったまで。イチかバチかでやったことが当たっただけです」と指揮官。日頃の姿を甲子園で出せるその強さが、“チバケイ”の快進撃を支えている。

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2008年3月30日のニュース