エンブレム最終4候補公開 東京五輪・パラ組織委 25日決定へ

[ 2016年4月8日 18:12 ]

2020年東京五輪・パラリンピックが発表した最終候補4作品

 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は8日、白紙撤回になった大会公式エンブレムの再選定で、五輪とパラリンピックが一対になった最終候補4作品を公開した。事前に公表するのは異例で、閉鎖的と批判された前回選考の反省を踏まえた。国民の意見を反映させるため、17日までインターネットやはがきで国民の意見を募り、25日に最終審査して決定する。

 類似作品がないかなどを確認するため、事前に商標調査を行い、商標登録の出願手続きを済ませた。

 作品A「組市松紋」は日本の伝統色である藍色の四角形を組み合わせた。作品B「つなぐ輪、広がる和」は赤を基調とする輪のデザインで、平和や調和を表現した。作品C「超える人」は「風神雷神」をモチーフに躍動する選手の姿を描いた。作品D「晴れやかな顔、花咲く」は開花する朝顔の形で、大会への期待感などを示した。選考の公正さを確保するために応募者の国籍や年齢などは公表しない。

 東京都内での発表会には森喜朗会長やエンブレム委員会の宮田亮平委員長(文化庁長官)が出席し、宮田委員長は「議論に議論を尽くして選んだ渾身の作品」と述べた。

 最終審査では21人の委員による投票で過半数を得た作品を選ぶ。即日開催する組織委の理事会で承認を得て発表する。

 昨年7月に発表された佐野研二郎氏デザインの作品は盗用疑惑が拡大し、前代未聞の白紙撤回に至った。応募資格を大幅に緩和した今回は公募で1万4599作品が集まった。

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