松山 米シード獲得へ 最強ウッズのパワーフェード参考に

[ 2013年8月8日 06:00 ]

練習ラウンド中に談笑する石川(左)と松山

 海外メジャーの最終戦、全米プロ選手権は8日、米ニューヨーク州のオークヒルCC(7163ヤード、パー70)で開幕する。今大会で25位以内に入りシード権獲得を確実にしたい松山英樹(21=東北福祉大)は6日、練習ラウンドで調整。右に曲がるドッグレッグホールが多いコースを、タイガー・ウッズ(37=米国)のパワーフェードを参考に攻略する。

 フェアウエー途中から右に曲がる452ヤードの9番パー4。松山は1Wでコースなりのフェードボールを繰り出した。普段は右へ出て左へ曲がるドローボールが持ち球だが、ホールのレイアウトを考えた一打でフェアウエーをキープ。そして、一緒に回ったメジャー8勝のトム・ワトソン(米国)が「ワンダフル・アイアン」と絶賛したショットでピンを攻めた。

 先週のブリヂストン招待。同組のウッズは今大会と酷似したコースで、スピン量が少なく飛距離の出るパワーフェードを駆使して圧勝した。松山は世界最強のスイングから放たれるボールを目に焼き付けた。この日はフェード中心でラウンドし「(先週の)ファイアストーンよりイメージしやすい」と自信を示した。

 会場は03年に全米プロを開催しショーン・ミキール(米国)が通算4アンダーで優勝。ウッズが通算12オーバーを叩いた難コース。中でも7つの右ドッグレッグホールの攻略がスコアを左右するが、ティーショットはコースなりに攻めるのが定石。ホール間をセパレートする木々もフェアウエーにせり出しており、2打目は空中のハザードにも警戒が必要だ。

 この日、ウッズは公式会見で「アジアの方に有望な若手がいる」と松山や石川を推した。その言葉に応えるように調子は上向いている。風の強かった全英オープン以降も低い球を打つアドレスが体に染みついていたようで、今週はボール位置を右足寄りから左足寄りに修正。「ショットは良くなってきた」と手応えをつかみ、開幕前日の7日は石川との練習ラウンドなどで最終調整した。

 ワトソンからは「1Wが正確。いい成績を残すだろうね」と太鼓判を押された。正確なショットに好調なパットがかみ合えば、優勝争いも現実味を帯びてくる。怪物がさらにギアを上げていく。

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