萩野 9・6開幕インカレで瀬戸に雪辱誓う「爆発させたい」

[ 2013年8月8日 06:00 ]

世界水泳から帰国した萩野(右)

 直接対決でリベンジする。水泳世界選手権に出場した競泳日本代表の本隊が7日、スペイン・バルセロナから羽田着の航空機で帰国した。萩野公介(18=東洋大)は銀メダル2つを獲得しながら、400メートル個人メドレーは5位に終わり、ライバルの瀬戸大也(19=JSS毛呂山)に金メダルを奪われた。次戦の全日本学生選手権(インカレ、9月6~8日、広島市総合水泳場)では200メートル、400メートル個人メドレーで激突。世界舞台での借りを日本で返す。

 期待されていた金メダルを逃し、萩野の闘志に火がついた。「力を出し切ってバルセロナに情熱を置いてくるつもりだったが、ちょっと取りこぼしちゃった。出し切れなかった分をインカレで爆発させたい」。長旅の直後とあって疲労の色は隠せなかったが、強い口調でリベンジを誓った。

 リオデジャネイロ五輪での複数金メダル獲得を目指し、世界選手権では7種目に挑戦。8日間で計17レースを泳いだ。だが、400メートル自由形と200メートル個人メドレーで銀メダルを獲得したものの、金メダルを狙った最終日の400メートル個人メドレーは5位に終わった。「体の状態は問題なかった。体力というより精神面。(大会の)最後となって気持ちが少しいきすぎたのかな」。個人メドレーでは自己記録を更新できず、ライバルの瀬戸に先に頂点に立たれた。

 ライバルとの直接対決はインカレとなる。「彼は現世界チャンピオン。挑戦する気持ちで、突き放すくらいの気持ちで精いっぱい泳ぎたい」。そこで萩野が目指すのは、個人メドレーの200メートル、400メートルとも自身の持つ日本記録の更新だ。しかも、400メートルで設定したのはロンドン五輪の優勝タイムに相当する4分5秒台だ。「インカレはどうでもいいかなって思っていたけど、こんなんじゃ終われない。最大限のパフォーマンスをして世界のライバルを驚かせたい」と言い切った。

 最大の目標はもちろん3年後だ。だが、今回タフなレースを経験できたことは大きい。指導する平井コーチは「今後も多種目で出場する。コミュニケーションを細かく取っていきたい」と説明した。「今回の経験が無駄にならないよう、反省して今後に生かしていきたい」という萩野は、悔しさを原動力にさらなる進化を遂げる。

 ≪海外勢と合同練習も≫“チーム平井”が海外勢との合同練習プランを立てていることが分かった。平井コーチが「まだ情報収集の段階ですが、(世界選手権の)1500メートル自由形で2位になったコクレーン(カナダ)選手らと一緒に練習することを考えている」と明かした。世界選手権では世界のトップとのレースで経験を積んだが、練習でも海外勢のエキスを取り入れる。

続きを表示

2013年8月8日のニュース