大砂嵐、涙の幕下全勝V 来場所の関取昇進が濃厚に

[ 2013年5月25日 06:00 ]

勝目をあげ、世話人の友鵬(左)から祝福されて涙ぐむ大砂嵐

大相撲夏場所13日目

(5月24日 両国国技館)
 エジプト出身の大砂嵐が7戦全勝で幕下優勝を飾り、アフリカ大陸出身初の関取昇進を濃厚とした。初の十両での取組。立ち合いから突っ張り、左上手、右のまわしを取ると186キロの明瀬山を力強く寄り切った。土俵を下りると目頭を押さえ「最後は重かった。泣くのを必死に我慢した。うれしい」と顔をくしゃくしゃにさせた。

 幕下15枚目以内で7戦全勝した力士は、過去すべて翌場所に十両に昇進。小錦と把瑠都と並び外国出身で最速(年6場所制、幕下付け出しを除く)の所要8場所でのスピード出世となる。所属する大嶽部屋は大鵬部屋の流れをくみ「大鵬親方(故納谷幸喜氏)からは四股、すり足、てっぽうを毎日やれば早く関取になれると言われていた。夢は横綱」ときっぱり。「化粧まわしも楽しみ。ピラミッドと俺の写真。もっともっと稽古して頑張る」と前向きに話した。

 ◆大砂嵐(おおすなあらし=本名・アブデルラフマン・シャーラン)東7枚目、エジプト・ダカハレヤ県出身、大嶽部屋。アフリカ大陸から初の力士。08年と10年の世界ジュニア選手権で3位。昨年春場所初土俵。得意は突き、押し。1メートル89、143キロ。21歳。

続きを表示

2013年5月25日のニュース