羽生 喜怒哀“苦”で逆転表彰台ならず

[ 2010年10月25日 06:00 ]

シニア初挑戦ながら4位と健闘した羽生

 【NHK杯】シニアGPデビューの羽生が、2つの顔を見せた。冒頭の4回転トーループは「自分でも思った以上に奇麗に回った」と自賛した通り、試合では初の成功。しかし「(4回転を)決めた分、脚にきていた」という中盤以降は乱れ、逆転表彰台はならず。

 「喜怒哀楽を表現したかったけど、最後が“苦”でした」と苦笑いで振り返った。
 それでも、世界ジュニア王者の片りんは十分に見せた。芸術性を示す5項目の演技点が伸び悩んだが、フリーの技術点は出場選手中3位。「ジュニア上がり、と言われたくない」との言葉通り、シニアで通用することを証明し「体力面の強化という課題がはっきりした、いい試合だった」と手応えを口にした。次戦は来月19日開幕のロシア杯。「マイケル・ジャクソンのように、体から音を出したい」と理想を口にした15歳は、旋風を起こす底力を秘めている。

 ≪無良 フリーでも4回転トーループ成功≫SPで4回転を成功させた無良が、フリーでも再び4回転トーループを決め「試合で2度決めたことは次につながる自信になる」と胸を張った。昨季は腰のヘルニアで五輪代表争いにも加われず。強力な武器とともに完全復活を目指す今季は「(五輪出場の)高橋さん、織田さん、小塚さんの中にしっかり加わっていきたい」と、決意を新たにしていた。

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2010年10月25日のニュース