「相撲一家」育ちの元力士「心配いらない」と家族に

[ 2010年6月24日 19:26 ]

 大関琴光喜関への恐喝容疑で24日、警視庁に逮捕された古市満朝容疑者(38)は、小学生時代から、地元の大阪府交野市で父親が主催する相撲道場でけいこを積んだ。現在、幕下力士を務める弟とともに当時、「相撲一家」の長兄として知られ、中学卒業後、角界入り。「若隆盛」のしこ名で幕下の時期もあった。

 小学1年で相撲を始め、多くの大相撲力士を輩出した父の道場で厳しいけいこを受けた。小学6年の時には「わんぱく相撲大阪場所」で優勝し、将来を嘱望されていた。当時を知る人は「礼儀正しい子だった」「きちんとしていた」と口をそろえる。
 中学卒業後、すぐに押尾川部屋(2005年春場所後に閉鎖)へ。約10年間、土俵に上がった。しかし、ひざを故障し廃業。大阪府枚方市で始めたちゃんこ屋も長続きせず地元を離れた。
 福岡市で風俗店の実質的な経営者をしていた2004年6月には、トラブルになったアルバイトの男に刺され、けがをする事件に巻き込まれたこともあった。
 「正月は時々実家に帰ってくるが、仕事は何をしているのか分からなかった」と母親(63)。野球賭博問題が報道され始めた6月上旬ごろ、古市容疑者から「恐喝はしていない。心配いらない」と電話があり、警察に出頭するよう勧めていた。母親は「せいぜい幕下だった息子が縦社会の大相撲の世界で、大関を脅すことができるのだろうか」とうなだれた。

続きを表示

2010年6月24日のニュース