琴光喜 恐喝容疑で元力士逮捕

[ 2010年6月24日 19:01 ]

恐喝の疑いで逮捕され、東京・本所署に入る元力士の古市満朝容疑者

 警視庁組織犯罪対策3課は24日、大相撲の大関琴光喜関(34)=本名田宮啓司、佐渡ケ嶽部屋=から野球賭博の口止め料名目で現金約350万円を脅し取ったとして、恐喝の疑いで、自称元組員で元力士の古市満朝容疑者(38)を逮捕した。

 組対3課は、多くの現役力士や親方が関与し、暴力団の資金源とも指摘される角界の野球賭博の実態解明を急ぐ。
 組対3課によると、古市容疑者は「琴光喜関から350万円を受け取ったのは事実。(野球賭博の)取り立てを依頼されただけだ」と否認している。
 古市容疑者は、野球賭博に関与していた阿武松部屋の現役力士の兄で、元幕下力士「若隆盛」。
 逮捕容疑は1月、野球賭博の「勝ち金」500万円の支払いを求めた琴光喜関を、仲介役だった阿武松部屋の床山(29)を通じて「野球賭博をやっていることは知っている。マスコミや警察に知られたら大変なことになる。部屋の親方にも言うぞ」などと脅し、現金約350万円を脅し取った疑い。
 捜査関係者によると、琴光喜関は昨年12月、阿武松部屋のこの現役力士に勝ち金の支払いを請求していた。
 古市容疑者は、琴光喜関に、さらに1億円以上を要求したとされる。暴力団関係者とみられる男も含めてほかに複数の人物がかかわった疑いがあり、警視庁は恐喝未遂容疑で立件する方針。
 関係者によると、対応に窮した琴光喜関は、大嶽(元関脇貴闘力)、佐ノ山(元大関千代大海)、時津風(元幕内時津海)の3親方に相談。春場所中の今年3月、古市容疑者側と琴光喜関側との大阪市内での交渉に大嶽親方も同席した。暴力団関係者とみられる別の男も立ち会ったという。

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2010年6月24日のニュース