これだけ反対されれば…NHK 相撲中継中止検討のウラに視聴者

[ 2010年6月24日 09:46 ]

 野球賭博問題をめぐり開催が危ぶまれている大相撲名古屋場所(7月11日初日、愛知県体育館)について、NHKが放送中止に踏み切る可能性を示した。

 同局が重視しているのは、角界に対する視聴者の厳しい姿勢だ。賭博問題について22日までに寄せられた視聴者の意見は約1900件。だが、中継に関しては賛成94件に対して反対が1314件と圧倒的だった。
 また、日向総局長は昨年の名古屋場所で、親方がチケット取得にかかわった席で暴力団幹部が観戦し、中継を通じて服役中の組関係者に自分の姿を見せたとされる点も問題視。「映像が悪用されている」と不快感を示した。
 大相撲中継は年間6場所、90日間にわたって独占放送するだけに「NHKとしても非常にウエートが高い番組」(福地茂雄会長)。ファンも多く、日向総局長は「やめるとなれば、もっと多くの反響が出る。いずれにしろ、視聴者への丁寧な説明が必要になる」と話した。開催可否の決定は7月4日だが「(中継の有無の判断を)4日まで待つかどうか。動きを注視しながらになるが、その前に判断することもゼロではない」ときっぱり。中止となった場合は「定時の番組があるので、そのまま生かすことになるでしょう」とした。中止ならテレビに映ることを期待してかけられる各企業からの懸賞金にも影響が出るだけに、相撲協会が受ける経済的損失は計り知れない。

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2010年6月24日のニュース