雷中断で“誤算”…遼くん8差、初メジャーV遠のく

[ 2010年6月6日 06:00 ]

日没サスペンデッドとなり車に乗り込みクラブハウスに戻る石川

 男子ゴルフツアーの日本ツアー選手権シティ杯宍戸第3日は5日、茨城県笠間市の宍戸ヒルズカントリークラブ西コース(7349ヤード、パー71)で行われた。雷雨で進行が大幅に遅れ、24選手がホールアウトできずに日没サスペンデッドとなった。4打差の2位からスタートした石川遼(18=パナソニック)は、14番まで終えて2バーディー、2ボギー、1ダブルボギーと2つスコアを落とし、通算イーブンパーの暫定6位に後退。首位とは8打差がつき、メジャー初優勝は厳しくなった。通算8アンダーの宮本勝昌(37=ハートンホテル)が、2位の丸山茂樹(40=フリー)に5打差をつけて暫定首位となった。

【第3R成績】

 長い長い1日を終えて、メジャー初優勝は大きく遠のいた。首位とは8打差。残すは22ホール。石川は悔しさをにじませながら「最後の9ホールまでは絶対にあきらめない。できる限りスコアを伸ばして頑張りたい」と自分を鼓舞するように言葉を絞り出した。
 午前11時5分だったスタート時刻が荒天のために2時間遅れた。「最初から全ホールを終えるのは無理と思ってたので焦らなかった」と冷静に対応し、1番では下りの5メートルをジャストタッチで流し込んでバーディー。その後も同組の宮本に必死で食らいついた。
 ところが、8番のグリーン上で雷雲接近による中断が入った。にわか雨が上がって2時間後に再開したが、この中断が石川のプレーを狂わせた。誤算だったのはグリーンの変化。水をたっぷりと含んだことで、太陽が照りつけていた中断前とはスピードも硬さもすっかり変わっていた。
 パットのタッチが合わずに、10番からは3ホール続けてバーディーパットがわずかにショート。「きのうまで届いたパットがあと10センチ届かない。グリーンの変化についていけなかった」。もたついている間に連続バーディーの宮本にリードを広げられてイライラが募った。
 チャンスを逃し続けて迎えた14番パー4では、2打目がバンカーで目玉となった。グリーンに乗せてからも15メートルのパーパットを5メートルもショートして3オン3パット。1日の締めが痛恨のダブルボギーで「最後はちょっとキレちゃって情けなかった」と肩を落とした。
 15番のティーショットを打ち終えて日没サスペンデッドとなったのは午後6時47分。約8時間のラウンドを終えた石川は、最終日に58を出して6打差を逆転して優勝した中日クラウンズの時のようなミラクルに懸けるしかなくなった。

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2010年6月6日のニュース