宮本逃げ切りV 遼くんは15位終戦

[ 2010年6月6日 16:36 ]

通算5アンダーで優勝し、笑顔の宮本勝昌

 男子ゴルフツアーのツアー選手権シティ杯宍戸最終日は6日、茨城県宍戸ヒルズCC(7349ヤード、パー71)で前日の日没サスペンデッドで終了できなかった第3ラウンド残りと最終ラウンドを行い、初日から首位の37歳、宮本勝昌が通算5アンダー、279で9年ぶり2度目の優勝を果たし、賞金2400万円と来年から5年のツアー出場資格を得た。ツアーは2季ぶりの8勝目。宮本は最終ラウンドで75と崩れたが、それまでの大差を生かし逃げ切った。最終ラウンドで68を出した藤田寛之が3打差の2位。第2ラウンドまで2位だった石川遼は75、73と振るわず、4オーバーで15位だった。

 最後の9ホールで、ダブルボギーとボギーが2度ずつ。最終ホールに向かう手前で「あと少しだ」と励まされた。「マラソンを走った気分。苦しいけれど気持ちいい」。悪戦苦闘の末に、優勝をつかんだ。最後に長いバーディーパットを決めると、涙をこぼした。
 第3ラウンドまではほぼ完ぺき。しかし2位との6打差を確認した13番で変調した。「普通にやれば勝てるのに、できない」。15番(パー5)で第1打を左へ曲げ、隣の17番のフェアウエーを経て第4打は16番の池の脇に。悪戦苦闘のダブルボギーだった。平常心を失って「少し記憶が飛んでいる。パットで手が震えた」と振り返った。18番では後続との差は2打に縮まっていた。
 4季前の開幕戦から国内ツアーに出続ける。「自分は鉄人じゃない。大会が少ないから、続いている面もある」と、連続出場を誇るよりも、大会数が増えない現状への危機感を口にする。
 「石川遼が登場してから、周りのレベルが上がった。置いていかれそうだった」と、実力面での不安を打ち明けた。「今までで一番うれしい優勝かもしれない」。責任感の強い前選手会長が、08年4月以来のツアー勝利で存在を示した。

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2010年6月6日のニュース