福島“勝負服”で魅せた!貫禄の女王返り咲き

[ 2010年6月6日 06:00 ]

女子100メートル決勝、11秒30で優勝した福島

 陸上日本選手権第2日は5日、香川県立丸亀競技場で、11月の広州アジア大会(中国)代表選考会を兼ねて男女計15種目の決勝が行われ、女子100メートルは福島千里(21=北海道ハイテクAC)が11秒30で2年ぶり2度目の優勝。自身が持つ11秒21の日本記録更新はならなかったが、昨年棄権した種目で女王に返り咲いた。

 福島は号砲と同時に飛び出し、1年前の悔しさを置き去りにした。昨年の大会の100メートルは準決勝後に右脚付け根の張りを訴えて決勝を棄権。この日は準決勝で11秒38、決勝では追い風0・9メートルの条件で11秒30をマークして優勝し、目に涙を浮かべた。4月に出した日本記録の11秒21を更新できず、「残念な気持ちの方が多いかな」とタイムには不満そうだったが「最低限、優勝する姿を見てもらえたのは良かった」と笑顔を見せた。
 4日の100、200メートルの予選は出来が悪かったものの「きょうはきょう、あしたはあしたって思ってました」と気持ちを切り替えた。レースごとにユニホームを替え、決勝はオレンジと黒の勝負服で出陣。「かわいい感じのユニホームで走れたので気分が良かった」と乙女心ものぞかせた。
 6日は5月に22秒89をマークした200メートルで2冠を狙う。100メートルについて「ピッチもストライドも足りない」と辛口評価だった中村監督も「吹っ切れて走ってくれるんじゃないですか」と期待をかけた。「いい走りをして、優勝目指して頑張りたい」と気合を入れた快足ヒロインが、タイトルと記録の二兎(にと)を追う。

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2010年6月6日のニュース