藤田3位から逆転 全英女王に勝った!

[ 2008年9月8日 06:00 ]

藤田幸希は最終18番グリーンでパーパットを沈め笑顔でバンザイ!

 女子ゴルフツアー、ゴルフ5レディース最終日は7日、岐阜県瑞浪市のみずなみカントリー倶楽部(6537ヤード、パー72)で行われ、2打差の3位からスタートした藤田幸希(22=TOSHIN)が全英女王を退け、ツアー3勝目を飾った。5バーディー、ボギーなしの67で回って通算13アンダーとし、同組で回った全英女子オープン優勝の申智愛=シン・ジエ=(20=韓国)を逆転した。2打差の2位には申智愛とアマチュアの金田久美子(19=クラーク記念国際高卒)が入った。

【最終R成績


 ウイニングパットを沈めると、藤田は右拳を力強く2度振った。「うれしい。凄いうれしい!もうプロミス(レディース)以外は勝てないのかと思ってたんだもん」。“プロミスの女王”が、全英女王の申智愛をかわしての逆転優勝。笑顔が思いっきりはじけた。
 ショットが次々にピンに絡んだ。1番は第2打を3メートル、2番も第3打を80センチに寄せて連続バーディー。9番パー4も1メートルにつけてバーディー。チャンスを確実にものにした。前半9ホールで申智愛に1打差をつけると、後半も2バーディーを奪って逃げ切った。
 過去2勝は06、07年のいずれもプロミス・レディース。3連覇のかかった今年6月は周囲からの注目と期待が集中。同じホテルの同じ部屋に宿泊し、食事も同じ物を口にして備えるほどプレッシャーを感じていた。ところが、結果は予選落ち。家族から心配されるほど落ち込んだが、そこからはい上がった。
 験担ぎをやめ、ドライバーとアイアンのシャフトもすべて換えた。「あれから自分のゴルフも変わった。あれだけの緊張を味わえば、もうあれ以上はないでしょう」と生まれ変わり、強い精神力を手に入れた。最近は、プロアマで同組になった柔道・谷亮子の主治医である桜庭景植氏(順天大スポーツ医学教授)から筋力不足を指摘されて、チューブを使ったトレーニングを開始。体力もつけたことで、苦手な暑さの中でのプレーでもバテなかった。
 全英女王を破るとともに過去の呪縛(じゅばく)を解いた。「調子の上がっている中で優勝して来週はメジャー。いい流れで来ています」。藤田は11日開幕の日本女子プロ選手権への自信ものぞかせた。
 ▼藤田 幸希(ふじた・さいき)1985年(昭60)11月22日、静岡県沼津市生まれの22歳。中2でゴルフを始め、栃木の国際情報TBC学院3年で関東高校選手権優勝。04年に最終予選会を突破しプロに転向。06年にツアー初優勝を挙げ、シード権を獲得。07年の賞金ランクは26位。1メートル68、55キロ。

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2008年9月8日のニュース