大西専門委員「自分で吸ったと判断」

[ 2008年9月8日 18:39 ]

 日本相撲協会で力士死亡の再発防止検討委員会委員を務める日本アンチ・ドーピング機構の大西祥平専門委員は8日、両国国技館で記者会見し、尿検査で大麻に陽性反応を示した元幕内露鵬と元十両白露山の検査結果について「明らかに自身で吸ったと判断した」と説明した。

 同委員によると、世界反ドーピング機関(WADA)公認の分析機関が行ったA検体の検査で、大麻吸引を判断する上で定められた尿中濃度の基準値(1CC中に15ナノグラム)に対し、露鵬から5倍、白露山からは10倍の大麻成分が検出された。また、分析機関から尿のすり替えはなかったという証明書も得ていることも明らかにした。

 2人は予備のB検体の検査を拒否して、警察の科学捜査研究所での検査を希望した。だが、再発防止委は警察の結果は参考にすぎず、A検体で陽性が確定したと判断した。

 解雇処分について大西委員は「刑事罰になっておらず、スポーツ界の判断基準では、日本相撲協会は極めて厳しい処分を選んだ」と話した。再発防止委は今後も薬物などに対するドーピング検査を継続し、本場所の前後や巡業中に部屋単位で抜き打ちで行っていく。

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2008年9月8日のニュース