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【コラム】川本治

失点したらドローで十分

[ 2012年6月12日 06:00 ]

伊野波(左)、長谷部とともにボール回しで笑顔の日本代表・香川
Photo By スポニチ

W杯アジア最終予選 オーストラリア-日本
(6月12日 ブリスベーン)
 日本は2連勝した流れ、リズムを崩すことなく戦うことが大切。香川ら若い選手が伸びてきている日本とは対照的に、オーストラリアは33歳のFWキューウェル、39歳のGKシュワルツァーらが先発しており、世代交代が進んでいない。現時点で個の力、組織力ともに日本の方が上だと思う。これまでは日本が対オーストラリアを意識しながら戦ってきたが、今回は逆にオーストラリアが日本を研究してくるはずで、ホームだが守備からカウンターを狙ったり、1メートル94のFWケネディを狙ってロングボールを放り込んでくる可能性はある。それでも日本は相手を意識し過ぎず、自分たちのサッカーを続ければ勝機が見えてくる。

 あえて心配な点を挙げればメンタル面。攻めながらも得点を挙げられない中で相手の単純な攻撃で失点した時などは、これまでの良い流れが崩れる危険性はある。そういう状況で一番大事なのは慌てないこと。もちろん勝つのがベストだが、敵地で焦って無理に逆転を狙いに行けば、さらにリズムを失う。引き分けでも十分という“アウェーの戦い方”ができるかどうかも、今後の戦いを見据えれば重要だと思う。(元ジェフ市原強化部長)

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