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【コラム】川本治

W杯ドイツ戦では裏とスピードが日本の勝機に

[ 2022年9月28日 05:35 ]

欧州ネーションズL リーグA・3組   ドイツ3ー3イングランド ( 2022年9月26日 )

<イングランド・ドイツ>攻められるドイツ(AP)
Photo By AP

 ドイツはハンガリー戦から中2日で先発を4人入れ替えたが、点も取っている半面、守備面の隙も見えた。守備ラインの裏を使われることが何度もあり、日本にとっては狙いどころだ。前半25分に相手左サイドからの縦パスをイングランドのFWスターリングに守備ラインの裏で受けられて決定機をつくられた場面などは日本も参考になる。

 特にセンターバックのシュロッターベックはハンガリー戦は先発していなかったが、背後が弱い。日本はつなぐだけでなく、時には長いパスで裏を狙えばいい形ができる。また両サイドバックも攻撃的で前に出てくるため、背後にスペースができる。伊東や前田のスピードはドイツも簡単には止められないだけに、裏とスピードが攻撃の鍵になるだろう。

 ドイツは3得点したが、まったく防げないものではない。2、3点目は遠めのシュートからで、距離があっても思い切りよく打ってくる。警戒が必要な選手は19歳のMFムシアラ。日本はパスを使った攻撃には組織で対処できるが、個の力で来るドリブラーにはてこずる傾向があるので、カバーを意識する必要がある。それでもこの2試合を見る限り、当初は格上で厳しい相手とみられていたドイツだが、日本にも十分に勝機はありそうだ。(元ジェフ市原強化部長)

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