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【コラム】川本治

ダイヤの原石 石毛、植田、岩波

[ 2011年7月5日 06:00 ]

<日本2-3ブラジル>ドリブルで攻め込む石毛
Photo By AP

 【U-17W杯日本2-3ブラジル】大健闘と言っていい。後半15分までは何もできなかったが、終盤は逆にブラジル相手に主導権を握った。他の年代の日本代表は終盤に疲れが出て動きが落ちていく。だが、このチームは尻上がりに動きが良くなった。2点を取り返して底力を見せてくれた。

 この年代での強化方針は間違っていない。パスをつなぐことはきちんとできている。ただ、ポゼッションサッカーはベースとして大事だが、それが全てでないことも事実だ。ブラジルは、ここというときにロングパスを入れてきた。シンプルな攻めを織り交ぜることで幅が広がる。チャンスを見逃さない目を養うことも必要だ。また、プレッシャーがなければパスをつなげるが、プレッシャーを掛けられるとつなげなくなる点も課題として残った。

 個人としては、ブラジル相手にも仕掛けていたMF石毛、センターバックの植田、岩波らに将来性を感じた。このチームの年長者は94年生まれで14年に20歳になる。何人かはW杯ブラジル大会のメンバーに入ってくる可能性もある。(元ジェフ市原強化部長)

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