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【コラム】川本治

本田の連係に課題

[ 2012年10月17日 06:00 ]

<日本・ブラジル>前半、ダビド・ルイス(右)と競り合う本田
Photo By スポニチ

国際親善試合 日本0-4ブラジル
(10月16日 ウロツワフ)
 前半に本田が1トップに入った布陣は、周囲との連係に課題が残った。

 1つめは、本田が引いたり、左右に流れたりして空いたスペースの使い方。2列目の選手、特にトップ下の中村がより積極的に入っていくべきだった。

 2つめは、本田はボールが収まるが、ポストプレーヤーではないため、良い形で中村にボールが入らなかったこと。中村が前を向いてボールをもらう回数が少なかったため、3人目の動きをする香川、清武を生かすことができなかった。

 後半は香川、本田が流動的に動いたが、攻撃力のある2人を十分には生かせなかった。その原因はサイドハーフの2人が、決定的なパスを供給できなかったことにある。先発した右MFの清武、後半から出場した左MFの乾はともにドイツでプレーはしているが、世界トップレベルでの経験はまだ不足している。ボールを受けても自信がなく、中途半端なパスを奪われてカウンターの原因にもなった。前後半ともに1トップに前田がいない場合の解決策を探った形だが、ともに良い解答は出なかったといえる。(元ジェフ市原強化部長)

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