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野口みずき 左太もも筋肉痛め北京五輪欠場

[ 2008年8月12日 19:27 ]

聖火台に点火する北京五輪聖火リレー最終走者の野口みずき選手=4月26日、長野市

 【北京五輪 マラソン】2004年アテネ五輪女子マラソン金メダリストで、北京五輪で同種目史上初の五輪2連覇を目指していた野口みずき(30)=シスメックス=が欠場することになった。日本選手団が12日、発表した。福田富昭団長によると、高野進陸上監督が「左太ももの肉離れで回復できない」との診断書を日本選手団に提出した。女子マラソンは17日に行われる。

 野口は七月上旬からスイス・サンモリッツで高地合宿を行っていたが、7月25日に臀部下に痛みを訴え、痛みが取れないため日程を短縮して今月四日に帰国。病院で磁気共鳴画像装置(MRI)検査を2度受け、左太ももと脚の付け根付近の筋肉を損傷していることが分かった。点滴や局部注射で回復を図り、ジョギングができる程度に回復していたが、レース当日までに回復できないと判断し、出場を断念した。

 アテネ五輪では2000年シドニー五輪の高橋尚子(ファイテン、当時積水化学)に続く日本勢2連覇を達成。翌年のベルリンでは2時間19分12秒の日本記録を樹立した。その後は故障でレースを欠場することがあったが、北京五輪代表選考会を兼ねた昨年の東京国際女子で圧勝し、北京での連続金メダルが期待されていた。

 ▼野口のコメント

 ―欠場にあたって―
 女子マラソンの日本代表選手として多くの皆さんの応援と期待に応えるべく、8月17日の北京で!!を大目標に全力で強化トレーニングに取り組んできました。
 しかし仕上げ期に入る大切な時期の練習直後に大腿後部に痛みを感じ、その後の練習を中断する事となりました。
 いつものようにすぐに回復するものと様子を見て来ましたが、一週間を経ても痛みが和らがず8月4日に帰国し、今日まで検査と治療を続けました。
 診断の結果や自分の感覚からも快方に向かっている兆しは感じていますが、未だ走り出すと時間経過と共に痛みを感知し、次の段階のトレーニングに入る事が出来ません。
 この4年間やってきた事は全て北京で走る為だっただけに、今も走りたい、走ろうという思いは消える事はありません。しかし現状を認識すれば出場を断念せざるを得ません。
 大会直前での欠場は今日までご支援を頂いている多くの皆様と関係各位に多大のご迷惑をお掛けする事となり、誠に申し訳ありません。
 皆様には心より厚くお礼を申し上げると共に、欠場のお詫びをさせて頂きます。
 なお、私の欠場に依り、残る2名の代表選手の土佐さん、中村さんにも更なる期待が寄せられ、重荷になる事を心配していますが、どうか北京でのご健闘を心よりお祈りします。
 シスメックス女子陸上競技部
 野口みずき
(原文のまま)

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2008年8月12日のニュース