藤井正弘の血統トピック

ブライアンズタイム産駒新記録 シャレードVで23世代連続2歳戦勝利

[ 2015年10月7日 05:30 ]

 3日に阪神ダート1800メートルの新馬を快勝したスマートシャレードはブライアンズタイム産駒。1985年生まれの父が27歳時の種付けで残した血統登録産駒17頭のうちの1頭である。

 ブライアンズタイム産駒のJRA初勝利は、93年6月20日の札幌でデビュー2戦目に新馬勝ち(当時は開催単位で新馬に複数回出走できた)を収めた91年生まれの初年度産駒コアレスドール。以来、種牡馬ブライアンズタイムは昨年まで22世代連続でJRA2歳戦の勝ち馬を出し、ノーザンテーストの記録(1979年~2000年)に並んでいた。

 ノーザンテーストは全24世代からJRA勝ち馬を出したのだが、2歳戦に関しては99年生まれの第23世代がブランクとなっている。そもそも実働22年以上の種牡馬が他にロイヤルスキー、アジュディケーティング(24年)、チャイナロック、パーソロン、シンザン、ミルジョージ(22年)しかいないのだから、今回のスマートシャレードの勝利によって達成されたブライアンズタイムの「23世代連続JRA2歳戦勝利」は日本記録と認定していいだろう。

 ちなみにスマートシャレードの祖母ファッションショーは、ノーザンテースト第16世代で唯一のグレード(マリーンC)勝ち馬。この馬がいなければノーザンテーストの20世代連続重賞勝ち記録は途切れていた。今度は父の種牡馬記録面における最大のライバルに間接的に手を貸した形になったわけで、何とも皮肉な巡り合わせというほかはない。

 (サラブレッド血統センター)

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