藤井正弘の血統トピック

マルカシェンク SS産駒のアンカー“引き”健在

[ 2014年9月3日 05:30 ]

 【新種牡馬紹介 マルカシェンク】2003年生まれ 黒鹿毛 千歳産 父サンデーサイレンス、母シェンク(母の父ザフォニック) 中央35戦5勝 主な勝ち鞍はデイリー杯2歳S、関屋記念 2歳産駒19頭。

 サンデーサイレンスのラストクロップで最も早く重賞を勝った馬。3戦全勝で2歳戦を終えた当時は最後の傑作の呼び声も掛かった逸材。2歳から3歳にかけての半年間に2度の骨折に見舞われながら、ダービー4着、異世代初挑戦の毎日王冠でも4着と、G1級の資質の片りんを見せた。古馬戦線ではマイル重賞の常連として長く活躍。結果として種牡馬入りはサンデーサイレンス産駒のグレードレース勝ち馬で最も遅く、実質的なアンカーを務めることとなった。産駒数は少ないがルーキーサイヤーの先陣を切ってJRA新馬勝ち馬(リバークルーズ)を出したあたりが、偉大な父直伝の引きの強さだろう。
 
 【新種牡馬紹介 ルースリンド】2001年生まれ 鹿毛 門別産 父エルコンドルパサー、母ルーズブルーマーズ(母の父デピュティミニスター) 中央・地方で45戦14勝 主な勝ち鞍は東京記念(2回)、金盃、スパーキングサマーC 2歳産駒8頭。

 中央未勝利から南関東長距離部門のエース格までのし上がった晩成の大器。同じ父のヴァーミリアンの廉価版といった立ち位置だが、既に初年度産駒8頭のうち5頭が地方で出走し、3頭が勝ち上がっていることは注目に値する。供用2年目以降は交配実績がないが、種牡馬としても特異な“南関適性”を武器に、再浮上の目はある。(サラブレッド血統センター)

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