藤井正弘の血統トピック

思わず肩入れ オグリ一族末裔オグリタイム

[ 2013年6月5日 06:00 ]

 地方競馬の「ダービーウイーク」が後半戦に突入する。特に5日、大井競馬場で行われる東京ダービーは、1着賞金4200万円を争う国内最高賞金の地方競馬限定重賞でもあり、1、2着馬にはジャパンダートダービーの優先出走権が与えられる「ダービーウイーク」のハイライト。地方競馬ファンのみならず必見の一戦だ。

 2冠を狙うアウトジェネラル以下、羽田盃上位勢の壁は厚いが、血統面から肩入れしたくなるのはオグリタイム。冠号から察する通り、この馬は地方競馬が生んだ歴史的アイドルホース、オグリキャップの3歳違いの妹オグリビートの孫という“オグリ一族”の末裔(まつえい)なのである。

 オグリタイムの父タイムパラドックスは、以前にも当欄で「3年目のブレーク」として取り上げた現3歳世代最大の注目株。東京ダービーは羽田盃2、3着のソルテ、インサイドザパークを合わせた3頭出しとなった他、7日の東海ダービーにもゴールドブラザー、ユーセイクインサーと、2頭の地区重賞ウイナーを送り込んでいる。

 母のオグリビーナスにはこれまで目立つ産駒がいなかったのだが、オグリタイムの場合、リファール4×4に加え、グロースターク、ヒズマジェスティの全兄弟サイヤーが4代血統表に同居することになるタイムパラドックスとの意匠的な配合が図に当たった感じ。主力級がけん制し合う展開になれば、豊富なキャリアと距離経験を味方に大駆けもあり得るだろう。(サラブレッド血統センター)

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