藤井正弘の血統トピック

サドラーズウェルズ系が7年後の皐月賞も制す?!

[ 2013年4月17日 06:00 ]

 週末の予想記事で「下馬評は“4強”ムードだが、終わってみれば1頭抜けた存在だった、という可能性もある」と書いたロゴタイプは、現実に残る“3強”をきれいに人気順で従えて第73代皐月賞馬となった。グレード制導入後の朝日杯3歳S(現FS)優勝馬がスプリングSに勝って出走してくれば勝率100%、という皐月賞の鉄則は守られたわけだが、もちろんこれは単なる偶然ではない。要するにトリッキーかつ不確定要素満載の中山コースで世代限定重賞を2度勝ち切ることは、操作性の高さと同時に能力的な突出度の担保にもなるということ。最新の皐月賞馬は、この後も“先例”のミホノブルボン、ナリタブライアンを踏襲する公算大だ。

 今回の皐月賞は血統面でも新たな鉄則が生まれた。ブライアンズタイム産駒のナリタブライアンが優勝した94年以降の皐月賞は、直子と孫で12勝のサンデーサイレンス、4勝のブライアンズタイムと、ほぼヘイルトゥリーズン父系の持ち回りで推移してきた(例外は異端のフォルリ父系だった98年のセイウンスカイ)のだが、その合間に99年のテイエムオペラオー、06年のメイショウサムソンで2勝していたのがサドラーズウェルズ系オペラハウスだった。ロゴタイプの父ローエングリンはシングスピール経由でサドラーズウェルズにさかのぼる。この「サドラーズウェルズ系7年周期説」。実は小社編集部若手の受け売りなのだが、20年の皐月賞まで覚えておいて損はないだろう。(サラブレッド血統センター)

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