藤井正弘の血統トピック

“3年目のブレーク”今をときめく種牡馬タイムパラドックス

[ 2013年3月27日 06:00 ]

 きょう27日に大井で行われる京浜盃は、南関東3冠初戦の羽田盃トライアル。第1回優勝馬ハツシバオーを皮切りにサンオーイ(第6回)、ハナキオー(第9回)、ロジータ(第12回)、トーシンブリザード(第24回)と、歴代の優勝馬から5頭の南関東3冠馬が出ている出世レースである。

 今年も世代トップクラス勢ぞろいの好メンバーとなったが、血統面から特筆しておきたいのがタイムパラドックス産駒の大攻勢だ。ハイセイコー記念、ニューイヤーC勝ちのソルテ、鎌倉記念、平和賞勝ちのインサイドザパーク、岩手の南部駒賞勝ちのオグリタイム、そして浦和のJRA交流競走を勝ったヴィクトリータイムの「4頭出し」。中央に比べると種牡馬のバリエーションが豊富な地方競馬、賞金的には最上級の南関東の重賞ということを考えると、これは驚くべき市場占有率といっていい。

 タイムパラドックスはジャパンCダート、帝王賞、連覇を果たしたJBCクラシックなど、グレード9勝を挙げたダートの強豪で、3世代目となる現3歳の血統登録産駒は55頭。前記3頭に加えて笠松のゴールドジュニア勝ちのゴールドブラザー、金沢のヤングチャンピオン勝ちのミカワジェイドと、計5頭が地方重賞ウイナーとなっており、ライデンリーダー記念2着のユーセイクインサーなど各地の重賞予備軍の層も厚い。ディープインパクトの「3年目のジンクス」は取り越し苦労だったが、こちらタイムパラドックスの「3年目のブレーク」は本物のようだ。

(サラブレッド血統センター)

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