藤井正弘の血統トピック

【宝塚記念】種牡馬ステイゴールド、SSに並ぶか

[ 2012年6月20日 06:00 ]

 現在、JRAで行われている非世代限定G1のうち、過去に2勝した馬がいないのは、06年創設のヴィクトリアM、97年に格上げされたフェブラリーS、84年にG1格付けされたジャパンCと宝塚記念の4レース。今年で53回を迎える上半期のグランプリは国内で最も「2勝」のハードルが高いG1でもあるのだが、これを種牡馬単位の切り口に変換すると少々事情が異なってくる。 

 グレード制が導入された84年以降の宝塚記念で複数の優勝馬を出した種牡馬は、ミルジョージ(第30回イナリワン、第31回オサイチジョージ)、ブライアンズタイム(第37回マヤノトップガン、第43回ダンツフレーム)、サンデーサイレンス(第38回マーベラスサンデー、第39回サイレンススズカ、第47回ディープインパクト)、エンドスウィープ(第46回スイープトウショウ、第48回アドマイヤムーン)、ステイゴールド(第50回ドリームジャーニー、第51回ナカヤマフェスタ)の5頭。血統的にはむしろリピーターに一目置くべきG1と言っていいかもしれない。 

 迷走が続く3冠馬オルフェーヴルは3年前の覇者ドリームジャーニーの全弟。背水の陣で臨む今回はレース史上初の兄弟制覇が懸かった一戦でもあるわけだが、父ステイゴールドの宝塚記念との好相性は復活に向けての追い風だろう。オルフェーヴルか同期のナカヤマナイトが勝てば、種牡馬ステイゴールドは前記サンデーサイレンスと並ぶG1宝塚記念の最多勝サイヤーとなる。(サラブレッド血統センター)

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