安倍元首相銃撃 テープ補強&2連パイプの自作銃に専門家「周到な準備をしたことが受け取れる」

[ 2022年7月9日 21:09 ]

 銃器評論家の津田哲也氏が、9日放送のNHK「NHKスペシャル」(後8・00)にVTR出演し、8日に奈良市で安倍晋三元首相が銃撃され、死亡した事件で使われた銃について分析した。

 奈良県警に逮捕された元海上自衛隊員の無職山上徹也容疑者は、安倍元首相の背後から近づき、数メートルの至近距離から銃撃した。銃は手作りとみられ、県警は同市内の容疑者自宅から、同じく手作りとみられる銃器を複数、押収した。

 映像によると、容疑者が発砲した瞬間、大きな白煙が上がっている。津田氏は「煙の上がりようを見ても相当、火薬の量が多いと思うんですよ」と解説。その場合、パイプ自体が破裂し、撃った本人が負傷する危険性があったという。「それを防ぐためにビニールテープを巻いて補強するその目的もあったのでは。そういうことを計算しての行動かなという気がしています」。また、パイプが水平に2本、並べられた形状については、「失敗した時にすぐに次の弾が撃てるように、2つ並べてということだと思います」と推測。「周到な準備をしたということが受け取れます」とした。

 手作り銃の摘発は、所持している人がネットで披露することで足が付くことが多いという。津田氏は「ガンマニアでよく摘発されるのは、インターネットが発端であることが多いんですよね。インターネットで自作の銃を見せびらかすとか、どなたかに転売しようと思って上げたという」と解説した。一方で、今回は容疑者が自室で人知れず製作していた可能性もある。津田氏は「秘密裏にやられたのでは、対応のしようがなかったのではないかと思います」と推測した。

続きを表示

2022年7月9日のニュース