佐藤仁美 ダイエット後の「ひよっこ2」撮影秘話 岡田惠和氏のイジりに感謝「愛情を感じます」

[ 2019年3月27日 10:00 ]

「ひよっこ2」第1話に出演した佐藤仁美(右)(左は柴田理恵)(C)NHK
Photo By 提供写真

 女優の佐藤仁美(39)がNHK BSプレミアム「我が家のヒミツ」(日曜後10・00、全5話)で連続ドラマ初主演。1人4役に挑み、4人の妻を演じ分けて“カメレオン女優”ぶりを発揮している。続編「ひよっこ2」(25日から4夜連続、後7・30)が放送されている2017年前期の連続テレビ小説「ひよっこ」など、朝ドラも5回出演の常連。ダイエットに成功した後に撮影した「ひよっこ2」の裏側、「ひよっこ」や自身のドラマデビュー作を手掛けた脚本家の岡田惠和氏(60)への思いを語った。

 「ひよっこ」は女優の有村架純(26)がヒロインを務めた朝ドラ通算96作目。「イグアナの娘」「最後から二番目の恋」などで知られる岡田氏が「ちゅらさん」(01年前期)「おひさま」(11年前期)に続く朝ドラ3作目となるオリジナル脚本を執筆。東京五輪が開催された1964年(昭39)から始まり、出稼ぎ先の東京で行方不明になった父・実(沢村一樹)を見つけるため茨城から集団就職で上京した“金の卵”谷田部みね子(有村)が、さまざまな出会いを通して自らの殻を破って成長し、小さな幸せを大切に暮らしていく姿を描いた。

 佐藤が演じたのは、みね子が働く赤坂の洋食屋「すずふり亭」のホール係の先輩・朝倉高子。みね子の幼なじみ・三男(泉澤祐希)の兄・角谷太郎(尾上寛之)と結婚し、リンゴ農家に嫁いだ。続編は、みね子とヒデ(磯村勇斗)の結婚から2年後の70年(昭45)秋、東京と奥茨城村を舞台に、愛すべきキャラたちの“近況報告”として、すずふり亭の店主・牧鈴子(宮本信子)の“後任”問題などが描かれている。

 「パート2の一番のテーマは全員が出ること」(岡田氏)で、ほぼ全キャラクターが再登場。「ひよっこ」終了から半年後の昨年4月、3カ月で約12キロのダイエットに成功した佐藤の“実際の体形の変化”に、岡田氏は「僕を一番、苦しめました」と苦笑いした。

 佐藤本人も「『1』と『2』で私の体形が違うので、どうやって成立させるんだろうと思っていました。製本した台本の前に、高子が痩せたくだりの1枚だけ届いて。『なるほど。こう来ましたか』と。ちょうど、姑役の柴田理恵さんとバラエティー番組でご一緒して『見た?』『見ました』『私、笑ったわよ』『なんで、あそこだけ先に来たんですかね』みたいな会話をしました」

 続編の第1話(25日)、美代子(木村佳乃)君子(羽田美智子)きよ(柴田)の“母の会”。きよが「高子、痩せたっぺ?なんでか知ってっか?棚の上さよ、お菓子の缶、隠してた。それを取ろうと思って脚立に乗ったんだな。その脚立がな、高子の重みで折れちまったんだ、バキッとよ。そんで痩せようと思ったんだと」と明かすと「高子の中の人の体形の変化にもツッコミ入れる脚本、流石ですw」「佐藤仁美さんのライザップを高子の脚立破壊で見事に伏線回収」などと視聴者の笑いを誘った。続編の痩せる前のシーンは「肉襦袢(じゅばん)を何枚か着て撮影しました」という。

 「1」の時も、すずふり亭の制服が“パツパツ”なことに対して脚本上で岡田氏の“イジり”があり「『2』も、またイジってきたなと。愛情を感じます」と感謝。岡田氏はシリーズ化に意欲を示しているが「呼んでいただけるなら、家出みたいな感じで、もう1回、すずふり亭に戻りたい。痩せたバージョンの制服を着てみたいですね」と笑った。

 高校在学中の95年に「ホリプロタレントスカウトキャラバン」でグランプリに輝き、同年12月にドラマデビューした「海がきこえる」(テレビ朝日)をはじめ、ともにヒロインの親友役を演じてステップアップした「イグアナの娘」(96年、テレビ朝日)「ビーチボーイズ」(97年、フジテレビ)、佐藤が「どうしてもやりたかった」という「さよなら私」(14年、NHK)は岡田氏の脚本。「岡田さんの作品は、いつも転機の時なんです。皆さんが『ひよっこ』をご覧になっていたおかげで、痩せた反響がすごかったんだと思います。地方に行っても『あの高ちゃん(高子)が』『高ちゃん、痩せたね』と言われますもん。『ひよっこ』の時が人生で一番太っていました。役作り?普通に太っていただけです」

 朝ドラは「あすか」(99年後期)「ファイト」(05年前期)「おひさま」(11年前期))「とと姉ちゃん」(16年前期)「ひよっこ」に出演。最後に「6回目は?」と水を向けると「私、絶対朝の顔じゃないのに、よく出していただけるなとビックリしています。『あさイチ』にも、たまに呼んでいただきますが、朝から私で大丈夫かな?と思っているぐらいなんです」と謙遜したが“カメレオン女優”の朝ドラ再登場に期待したい。

 <連ドラ初主演作は31日に最終回>佐藤が連ドラ初主演を務めた「我が家のヒミツ」は31日、最終回(第5話)。直木賞作家・奥田英朗氏(59)の短編小説集をドラマ化した「我が家の問題」(昨年2月、主演・水川あさみ)に続く第2弾。1話完結で、夫婦の会話劇を中心に4家族の秘密をユーモラスに描く。佐藤は各話の主人公となる4人の妻役を巧みに演じ分けた。最終回は「小説家の妻」の後編。岸谷五朗(54)を夫役に迎え、夫の受賞を機にパートを辞め、セレブ感漂うロハス生活を志す主婦・大塚里美を演じる。

続きを表示

2019年3月27日のニュース