球拾い―大リーグのこぼれ話伝えます―

「死に体」のマーリンズ…チームは、イチはどうなる?

[ 2015年9月6日 05:30 ]

 イチローのチーム、マーリンズは今季もずっと「死に体」だった。5月初めに監督を解任し、フロント歴31年ながら現場経験なしのダン・ジェニングズ氏をGMから監督に移したが、交代時の負け越し「6」が今は「20」を超える。その不振チームがジェフリー・ロリア・オーナーの命令で運営、育成、管理、スカウトの4部門の大改革に乗り出した、と野球メディアが伝えた。メディア予想の目玉は、ジェニングズ監督のGM復帰、新監督探しだ。

 この種の報道は、チームの地元紙が詳しい。マイアミ・ヘラルド紙によると、チームが遠征から戻り、ジェニングズ監督も交えて開かれたオーナー出席の会議で、妙なことになった。ジェニングズ氏の契約はあと3年あるが「今季残り試合をジェニングズ監督で戦うのかも不透明。代行監督もあり得る」との報。オーナーがジェニングズ氏の監督手腕、球団運営能力に疑問を持ち、フロントに戻してもGMにはしないと同紙はみている。

 マーリンズはGMと監督人事でチーム再建ができる状況にない。傘下の1A(2チーム)、2A、3Aまでの4マイナーチーム全てが最下位か下から2番目。「昇格して働けるような選手は見当たらない」。戦力補強に投資せず、スター選手、有望選手は売り払うロリア・オーナーのおかげでメジャーからマイナーまでチームは貧血状態にある。「長期計画の再建」を説くジェニングズ監督はオーナーの不興を買い、立場が不安定になってしまったらしい。マイアミ・ヘラルド紙は、来季に向けて「どこを改革すべきか」の読者アンケートを行った。オーナー75%、GM8%、監督10%、選手7%。誰もが病根を承知する問題チーム、イチローがどうなるのか気に掛かる。 (野次馬)

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