オリックス・東が82年ぶり快挙!巨人・藤本英雄以来史上2人目のデビューから全て先発で無傷8連勝

[ 2024年4月5日 05:45 ]

パ・リーグ   オリックス2―1西武 ( 2024年4月4日    ベルーナD )

<西・オ>8連勝し、試合後に両手で「8」を示す東(撮影・久冨木 修) 
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 オリックス・東晃平投手(24)が4日の西武戦で22年のデビューから無傷の8連勝へ伸ばした。全て先発での達成は1リーグ時代の1942年に10連勝した藤本英雄(巨人)以来、82年ぶり2人目の快挙になった。背番号95から12になって迎えた24年の初陣で7回1失点の力投。不敗神話を継続し、2季ぶりの同一カード3連敗も阻止した。

 82年ぶりの快挙。東は「スゴいな…」と実感が湧かない様子だった。チームを3連敗からの脱出へ導き、22年8月2~4日西武戦(ベルーナ)以来の同一カード3連敗も阻止。年が変わっても、背番号が変わっても、不敗神話は健在だった。

 「一人一人、球数がかかってもいいから、全力で勝負できているのが(負けない)一番の要因なのかな」

 最速154キロの直球にはキレがあり、最遅104キロのカーブなど多彩な変化球で幻惑。今春新たに習得したツーシームではアギラーや中村剛ら右の強打者の内角を果敢に攻めた。「(効果的に)使えていた。決まっていた球はよかったのかな」。7回に外崎に許したソロによる最少失点だけで、リズムよく7回を無四球で投げ抜いた。

 大エースの教えが生きている。ドジャース・山本から渡米前に1年間戦い抜く上での食事やフォークなど変化球について助言をもらった。「意識はもちろんある。(山本が)抜けたから、全然ダメだったと思われないように頑張りたい」。22年7月まで育成選手。6戦無敗の昨季を経て、7年目で初めて開幕ローテーションを任された。先発陣をけん引する自覚にあふれる。

 「責任感はもちろんありますし、やらないと…という気持ちはあります。(チームの)雰囲気はとてもいい」

 昨オフに宮城、山下、田嶋とともに先発4本柱に指名した中嶋監督も「あらゆるコース、緩急、高さ全て使ってうまく攻めた」と称賛した。新背番号と同じ12勝が今季目標。少し謙遜気味の笑みで胸を張った。「少し自信にはつながったし、今年もいけるなって気持ちになれた」。負けない男の躍進は、とどまることを知らない。(阪井 日向)

 《プロ初登板から無敗8連勝は史上8人目》東(オ)が今季初勝利。22年の1軍デビューからの無傷の8連勝に伸ばした。プロ初登板から無敗の8連勝以上は12~19年高木京介(巨)の8連勝以来、プロ野球8人目。東は登板15試合のうち救援登板が4度あるが、勝利はすべて先発。デビューから救援勝利を挟まない先発8連勝は、42年藤本英雄(巨)の10連勝以来82年ぶり、史上2人目。

 ▽藤本 英雄(ふじもと・ひでお)1940年代~50年代前半にかけて活躍した巨人の主力投手。42年に明大から巨人入団。9月27日のデビューから登板14試合で無傷の10勝をマークした。翌43年に史上3人目の投手5冠(勝利、防御率、奪三振、勝率、完封)達成。44、46年は監督を兼任。50年に史上初の完全試合などノーヒットノーラン2度。47年の中日所属を含む55年までの実働13年で通算367試合200勝87敗、防御率1.90。76年野球殿堂入り。97年、78歳で没。右投げ右打ち。

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