広島・床田 ツバメ斬り「的を絞らせない」“秘策”あり 新井監督も期待「楽しみにしている」

[ 2024年4月2日 05:45 ]

広島・床田

 強力打線を相手に進化を証明する。広島・床田寛樹投手(29)が1日、マツダスタジアムの投手指名練習で調整。きょう2日のヤクルトとの本拠地開幕戦で先発マウンドに上がる左腕は、“秘策”を講じて相手打線を封じる考えを示した。今春は投球の幅を広げるために、スライダー、チェンジアップの精度向上に努め、変化球に自信を深めた。その成果を発揮して、開幕カードで負け越したチームを勢いに乗せる。

 床田は本拠地開幕戦の先発を初めて任されたことを意気に感じ、静かに闘志を燃やした。

 「本拠地で最初に投げられるのは凄くうれしい。結果を出せるように頑張りたい。イニングをしっかり投げて勝てれば。中軸に得点圏で回さないようにしたい」

 チームは昨季、本拠地マツダスタジアムのヤクルト戦で11勝1敗1分けと圧倒的な強さを誇った。この流れを持続するためにも、昨季チームトップの11勝(7敗)を挙げた左腕の投球は重要だ。オスナ、村上、サンタナの中軸が好調で、開幕の中日3連戦を2勝1分けと好発進したヤクルト打線を封じる“秘策”も頭にある。

 「(球種も)出し惜しみしながら投げたい。最初から全部の球種を使うと、後半がきつくなってくると思う。理想は3球種ぐらいで前半をしのいで、後半に全球種を投げて、的を絞らせないようにできるのが一番いいと思う」

 今春は得意球のツーシームに頼り過ぎない投球を目指し、スライダー、チェンジアップの精度向上に努めてきた。実戦で要所でもツーシームを封印するなど、投球改革に取り組んだ結果、オープン戦は3試合、計10回無失点。一定の手応えをつかんだことで、シーズンでは思い切った配球を思い描く。これらの変化球に加え、直球、パームボール、カーブなど豊富な球種を持つことが床田の強み。序盤は球種を絞って攻め、中盤以降は全球種を駆使して幻惑する青写真だ。

 新井監督からも「期待は今年も凄く大きい。楽しみにしている」と信頼を寄せられている。今季はさらにバージョンアップした投球で先発陣をけん引する覚悟だ。

 「春先はもともと得意。暑くなるまでに勝ち星を重ねていきたい」

 直近3年のシーズン初登板は2勝0敗で、昨季は開幕から5月まで7試合で4勝0敗と好スタート。吉兆データの後押しを受け、再現を狙う。チームは敵地での開幕カードを1勝2敗と負け越したが、床田の快投から、上昇気流に乗っていく。(長谷川 凡記)

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