ダルビッシュ、日本人投手最長キャリア迎え「こういう環境で野球をできるのは特別なこと。感謝している」

[ 2024年2月13日 11:12 ]

囲み取材に応じるダルビッシュ
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 パドレスのダルビッシュ有投手(37)が12日(日本時間13日)、バッテリー組キャンプ2日目にメディア対応した。メジャー13年目のキャンプは野茂英雄さん(ドジャースなど)の12年を上回り、日本人投手最長を迎え「長くさせていただいている。こういう環境で自由に施設を使って野球をできるというのは特別なこと。感謝している」と周囲への謝辞を表した。

 また、今年は日米通算200勝まであと4、日本人投手前人未到のメジャー通算2000奪三振まで71に迫り「ケガをしたら達成できない。まず健康を維持すること。1日1日を大事に感謝してやっていく」と語った。

 最大のライバルである宿敵ドジャースには今季から大谷翔平、山本由伸の侍コンビが加わった。「毎年僕たちはディビジョンで負けている。ディビジョンで優勝したいというところがあるので。今回は大谷君と山本君が入ったというところで、より楽しみになったというところ。1勝でも多く勝って、ディビジョンでも勝ちたいなというふうに思ってます」。

 ダルビッシュにはドジャースとの韓国開幕シリーズでの登板が期待されるが「現時点では何もまだ話してないのでわからない」と語り、現状で確定しているのは明日のブルペン入りだけと説明した。

 ダルビッシュの一問一答は以下の通り。

 ーーメジャー13年目のキャンプイン。野茂さんを超えて日本人最長。
 「まったくそれはわからなかったですけど、これだけ長くさせていただけているので。こういう環境で、自由に施設を使って野球をできるというのはすごく特別なことだと思うので感謝しています」

 ーーキャッチボールなどを見ても状態の良さを感じる。
 「いやちょっと、アリゾナに来てからあんまりよくなくて。早く1月にずっと投げていた球を投げられるようにしたいと思っているんですけど。でもだんだん良くなってきているので心配ないと思います」

 ーー昨季終盤に痛めた肘の状態も気になる。
 「リハビリ過程でも、最初の方は肘が、んっていうのはありましたけど、大体手術の後とかもそれはあるので、だんだん途中からは全く問題なく。今に関しては全然肘には違和感もないので、問題なく投げられていると思います」

 ーー今年は日米通算200勝まであと4勝で臨む。
 「それもけがをしていたら達成はできないので、ちゃんとまずは健康に、シーズンを迎えられるようにしっかり調整したいと思います」

 ーーメジャー2000三振ももう少し。
 「それも同じで、まず健康を維持するということと、1日1日を大事に感謝してやっていくということだと思います」

 ーー韓国シリーズで投げることを周りは期待しているが、そこに向けた準備は。
 「まったくそれはわからないので。監督とかいろんな方と話したりとか、監督が決めることなので、現時点では何もまだ話してないのでわからないです」

 ーー打倒ドジャースへの思いを。
 「毎年僕たちはディビジョンで負けているので。それは毎年考えていることは変わらないですね。ディビジョンで優勝したいというところがあるので。でも今回は大谷君と山本君が入ったというところで、より楽しみになったというところなので。1勝でも多く勝って、ディビジョンでも勝ちたいなというふうに思ってます」

 ーープロとして20年目。
 「やっぱ早いですね。20年って早いんだなって。大人というか、この歳になって実感できるというか。より1年1年の大事さというのは感じてきてますし、まあでも何よりこんなに長くできるというのは特別なことだと思うので、いろんな方に感謝しています」

 ーー松井投手とはどういった思いで接しているか。「いろいろ心配はしていたんですけど、でも本人はすごくチャレンジ精神もありますし、もっとアメリカのこと、文化だったりとか、野球のことであったりを学びたいという姿勢は前面に出しているので。自分は特に手助けする必要もなく、すごく楽しんでいるので。そういうのを見てて僕もすごくいい影響をもらっています」

 ーー今日の練習でストレッチに割く時間が多いように見えた。
 「いやキャッチボールの時とか、こっちに入ってきて1日目にいつもベッドと違うので、背中を若干寝違えてたみたいな感じで動きが悪かったので、ああいうエクササイズをして胸郭であったり、胸椎であったりとか、広背筋であったりというところの動きを出す必要があると思ったのでやっていただけで、普段はあんまりやるわけではないです」

 ーー今後の調整は。
 「明日ブルペンで2日空いてのライブBPですかね。あしたブルペンなのは確定しています」

 ーー調整段階だが、いろんな目標を設定してやっていく感じか。
 「いや、そうではないですね。毎日とにかく何かしら体が変わるので。それを自分のベストの状態に持っていくために今日は何をしようかというのを考えていく。それの積み重ねという感じです」

 ーー今年はオープン戦が少ないが、登板数は変わりそうか。
 「まだ全然わからないです。スケジュールもちゃんともらっていないので、あしたのブルペンまでは確定はしてますけど、その先は不透明というか」

 ーーこれまでもドジャース戦は特別と話していたが、今年はよりモチベーションが上がるか。
 「もちろん打者で言ったら大谷君と対戦する機会が今までなかったので。それができるっていうだけでも。よりだから打線も穴がなくなってくると思いますし、そういうところではすごく楽しみですね、どんな打撃をするんだろうとか」

 ーーベスト体重は毎年変わるか。
 「もともとベスト体重という概念はあんまりなくて、あんまり体重というよりかはその時の感覚の方が大事なので。その時が100キロで感覚がいい時と、感覚が悪い時があるので。体重はあんまりあれですけど、最近は重くなってくると動きが悪くなるかなというのは感じてますね」

 ーー最近はいろんなデータを見れるが、それでも感覚が一番大事か。
 「一番大事かは人にもよると思いますね。自分も場所、例えば肩だったら感覚の方が大事だろうし、股関節だったら数字の方が大事だろうし。その場所とか人によっても違うと思うので、これがというのは言えないですね」

 ――個人として目標設定はするか。
 「基本的にはしないですね。さっきも言ったみたいに、1日1日の自分の体調を見て、その体重がベストの時に比べてどこの筋肉がどうなのかとか、それに対してどうしていくのかというのしか基本的に考えていないので。あんまりシーズンで何勝したいとか何イニング投げたいとかは考えてないですけど。なるべくけがをしないで1年間投げたいというのはあります」

 ーー200勝など節目の数字は自分を支えるものになるか。
 「基本的にそんなないです。200に関しては結構言われますし、プレッシャーも別に感じないですけど。何か自分の中では100勝とか150勝とかとは違う何かがあるなとは思いますけど」

 ーーメジャーでは勝敗はあまり投手の能力を図る上で重要視されなくなってきた。
 「自分は若い時からそこに関しては、勝ち負けというところに関しては価値を感じていない方だったので、日本の時から。これは割と僕の中では正当というかそういう感じはしています」

 ーー松井投手が昨日英語でスピーチしたが、助言などは。
 「まったく。びっくりしたんですよ。カラティニというキャッチャーから“お前より全然いいスペイン語しゃべってるじゃねーか”みたいなメッセージが来て、それを見たら英語も話していたので。それでルーベンさん(投手コーチ)が影響を受けちゃって、今日ピッチャーのミーティングがあったんですけど、僕今までみんなの前でしゃべったことがないのに英語で。しゃべれって言われて、初めてしゃべりました。めっちゃ緊張しました」

 ーーどんなことを。
 「チームとして先発ピッチャーは30分、20分前にブルペンに行って、その日の先発ピッチャーのウオーミングアップを見に行くというのが文化としてこのチームにはあるんですけど、それがどういった効果、意味があるのかというのをみんなに説明してくれというふうに言われたので、それをみんなには説明しました。緊張しました。みんな見ているので、初めてその環境でしゃべったのですごく緊張してしまって、思ってたのは話せなかったですけど、でも自分のレベルがわかったので、そこからまた改善のしようがあるじゃないですか。これはいい機会をもらったなと思いましたね」

 ――松井投手はチームに溶け込んでいるか。
 「1回サンディエゴで、ピッチャーは集まって練習とかがあって、その時にも来ていたので。その時にかなり溶け込んだというか、ずっとああいう感じでニコニコしてますし、みんなもいい感じの人だなという感じだったので、もうほんとに何の違和感もなくクラブハウスにいますね」

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