広島・久保が沖縄2次キャンプ当確 2日間の紅白戦で計7打数5安打 新井監督「もちろん」

[ 2024年2月12日 05:45 ]

広島紅白戦の3回、中前打を放った久保(撮影・中辻 颯太)
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 広島・久保修外野手(23)が11日、宮崎・日南キャンプ最終クール2日目の紅白戦で3安打を放ち、沖縄2次キャンプ行きを当確させた。前日の紅白戦と合わせて計7打数5安打と躍動。外野陣のアピール合戦が続く中、三拍子そろう大卒2年目外野手が猛アピールに成功した。

 今春最大のテーマである正左翼手争いを、1軍未出場の久保が面白くさせている。紅白戦で前日の2安打に続く3安打の固め打ち。「球を長く見られているし、甘い球を逃さずに打てている」と絶好調の要因を分析した。

 持ち味を見せつけるかのように駆け回った。3回2死無走者でコルニエルから中前打で出塁。続く打席で二盗し、坂倉の左中間への打球には俊足を飛ばし、捕手のタッチをくぐり抜けるように本塁へ生還した。さらに5回には松本から左前打、7回先頭で新家から強烈な中前打と課題だった打力の成長も印象づけて、「納得のいく打席でした」と笑った。

 沖縄切符を懸けた日南最終クールで輝きが増した。1月に合同自主トレしたヤクルト・山田をまねた打撃フォームで結果が残らずに打撃改造を決断。助言を求めたのは同学年の小園だった。

 休日の9日に2人で練習し、「間合いが合っていない」と指摘された。昨秋と同じオープンスタンスに戻し、始動を早めるなど「打ちにいける態勢で球を待つイメージ」に修正。2日間の紅白戦で7打数5安打とすぐに結果が出た。そして沖縄2次キャンプ行きを問われた新井監督が「もちろん」と明言し、初の沖縄切符をつかんだ。

 22年ドラフト会議では12球団の支配下指名69人のうち68番目の7位で入団した。50メートル走5秒9、遠投120メートルの俊足強肩を誇りながら、ブービー指名だった理由がある。下半身のコンディション不良で、大学4年時の大半で長所の俊足を見せられなかったのだ。「大阪観光大にいい外野手がいる」との情報をいち早く聞きつけていた鞘師智也スカウトは故障前から自慢の走力を確認。本領を見られなかった各球団が指名に二の足を踏む中、自信を持って指名した。

 昨季は故障の影響などで1軍未出場ながら、準備万全で迎えた今春に非凡な才能を披露。「これからが勝負。一番の目標は開幕1軍。オープン戦で走攻守の何か一つでもアピールしたい」。外野を争う田村や中村貴が打力をアピールする中、走攻守三拍子でひときわ目立っている。 (河合 洋介)

 ◇久保 修(くぼ・しゅう)2000年(平12)9月29日生まれ、大阪府出身の23歳。石見智翠館(島根)では甲子園出場なし。大阪観光大では1年春から近畿学生リーグ2部で出場し、1部復帰の4年春はベストナイン。22年ドラフト7位で広島入り。23年9月20日に1軍初昇格も出場機会なし。2軍通算61試合で打率・190、0本塁打、6打点。1メートル81、83キロ。右投げ右打ち。

 《田村&中村貴もアピール打!!》外野の定位置を狙う田村、中村貴もアピールした。白組「2番・右翼」の田村は初回にバットを折られながら右前打し、4回にも右前打。「昨日、今日と結果が出て、いいスタートになっている」と2試合連続安打で存在感を示した。紅組「2番・右翼」の中村貴も負けていない。5回1死で右越え適時二塁打。前日の3安打に続く結果を残し、「感触はいい。しっかり見極めて四球も取れている」と結果と内容にうなずいた。

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