西武・松坂臨時コーチ ドラ1武内の開幕ローテに太鼓判 ブルペン投球後3分半の個別指導も

[ 2024年2月12日 05:30 ]

ブルペンで投げ終え松坂臨時コーチ(左)と話をする武内(撮影・西尾 大助)
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 美しいフォームに、思わず目を奪われた。西武OBで日米通算170勝を誇る松坂大輔臨時コーチ(43=スポニチ本紙評論家)の指導初日。視線の先にはドラフト1位・武内(国学院大)がいた。

 「立ち投げをしている時点で、いいなと。あのボールを見たら当然、開幕ローテに入ってくる」

 2年連続となる宮崎・南郷キャンプでの指導。最速153キロ左腕は打者を立たせ、走者を想定してクイックを使うなどキャンプ最多の57球を投じた。1メートル85からしなやかな腕の振りで投げ下ろす、角度ある直球だけではない。球持ちが良く、打者がタイミングを取りづらいフォームに、「大きな弓のよう。力感を感じないし、打者の想像以上にボールが来ると思う」と大きくうなずいた。

 投球を終えた武内を呼び出すと、約3分半、身ぶり手ぶりを交えて話し込んだ。武内からは「直球で空振りが取りたい」と相談を受けたが、焦らせない。まだキャンプの第2クール。「次の段階は打者の反応。プロはレベルが違うので、反応を見て、聞いていけばいい」と諭した。昨年、助言を送った隅田は、22年の1勝から9勝と躍進。急成長を呼んだ“イズム”を、同じドラフト1位左腕に注入した。

 自身は平成の怪物として注目された高卒1年目に16勝を記録して新人王、最多勝などを獲得。その姿に憧れてきた武内は「とてもオーラがあったけど、気さくな方で話しやすかった。松坂さんのような浮き上がる直球を目指したい」と目を輝かせる。コーチ期間は残り3日。若獅子たちにとって、まだまだ濃密な時間は続く。(福井 亮太)

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