西武 ソフトB移籍山川の人的補償に甲斐野!! 18年ドラ1の160キロ右腕獲得で救援陣強化

[ 2024年1月12日 05:30 ]

ソフトバンク・甲斐野
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 西武は11日、国内フリーエージェント(FA)権を行使してソフトバンクに移籍した山川穂高内野手(32)の人的補償として、甲斐野央投手(27)を獲得すると発表した。一部報道では、日米通算163勝を誇るベテラン左腕・和田毅投手(42)の名前が挙がっていたが、西武は18年ドラフト1位の160キロ右腕に白羽の矢を立てた。

 山川のソフトバンクFA移籍決定から23日。西武が巨大戦力から人的補償として選んだのは160キロ右腕・甲斐野だった。補強ポイントだった救援陣の強化に成功。渡辺久信GMは「熟考して甲斐野投手に決まりました。真っすぐとフォークで打ち取ることができるライオンズにいないタイプの魅力的な投手」と満足げだった。

 甲斐野は東洋大から18年ドラフト1位でソフトバンクに入団。1年目の19年に中継ぎとして65試合に登板し2勝5敗26ホールド、8セーブと鮮烈なデビューでチームの日本一に貢献した。

 同年11月の第2回プレミア12では侍ジャパンに選出され、5試合連続無失点で優勝の立役者に。20年オフに右肘手術も昨年、完全復活し、46試合に登板し、防御率2・53をマークした。

 静岡県内で自主トレ中だった甲斐野は「突然でしたがホークスには本当に感謝しかありません。ケガから復帰した時にマウンドでファンの皆さんから受けた声援もずっと忘れません。今後のホークス戦でも、こっそり僕だけ応援してほしいです」とコメント。ソフトバンクは3年連続4人目のFA人的補償でのドラフト1位の流出となった。

 西武は昨季、中継ぎの柱だった森脇が右上腕、佐々木が左肘を手術。ともに今オフ、育成契約となるなど、救援陣の強化は必須だった。最速160キロ右腕は勝ちパターンだけでなく、新守護神候補にも挙がる。

 渡辺GMは「いい戦力。現場にも話したけど、凄く喜んでいた」と期待。5年ぶりのリーグ優勝奪回に向け、剛腕のフル回転に期待がかかる。(福井 亮太)

 ◇甲斐野 央(かいの・ひろし)1996年(平8)11月16日生まれ、兵庫県出身の27歳。東洋大姫路から東洋大に進み、1年秋から東都リーグ戦に登板。3年秋、4年春に2季連続優勝に貢献し、1部通算34試合で8勝4敗、防御率2.11。18年ドラフト1位でソフトバンクに入団。1年目からリリーフとして活躍。19年プレミア12日本代表。1メートル88、92キロ。右投げ左打ち。

 ≪ソフトバンクのドラ1、3年連続で人的補償に≫甲斐野はソフトバンクの18年ドラフト1位。ドラフト1位(自由獲得枠、高校生ドラフトを含む)入団でFAの人的補償になった選手は

年度 選手名  (球 団)年数

10年 高浜卓也 (神→ロ)(3)

12年 馬原孝浩 (ソ→オ)(9)

18年 内海哲也 (巨→西)(15)

18年 長野久義 (巨→広)(9)

21年 岩崎 翔 (ソ→中)(14)

22年 田中正義 (ソ→日)(6)

23年 甲斐野央 (ソ→西)(5)

の7人。ソフトバンクでは21年岩崎、22年田中に次ぎ3年連続4人目。在籍5年は高浜の3年に次ぐ2番目の早さとなった。

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