北別府学さん ブログで明かしていた闘病生活 12日には妻・広美さんが「もうすぐ父の日だよ、がんばれ」

[ 2023年6月16日 16:26 ]

北別府学氏
Photo By スポニチ

 元広島の投手で野球解説者の北別府学(きたべっぷ・まなぶ)氏が16日午後0時33分、広島市内の病院で死去した。65歳。鹿児島県出身。沢村賞を2度獲得し、2012年には競技者表彰で野球殿堂入り。20年に自身のブログで成人T細胞白血病(ATL)を患っていることを公表して以降、懸命の闘病生活を送ってきたが、ついに力尽きた。

 広島時代にエースとして通算213勝をマークした北別府氏は2020年1月に成人T細胞白血病(ATL)を患っていることを公表。同年5月には次男をドナーとする骨髄移植を受けた。21年6月には転倒して側頭部を10数針縫い、尾てい骨を骨折。21年11月には大腿骨骨折が判明して人工大腿骨にする手術を受け、22年には3月の尿毒症に続いて6月には敗血症を発症するなど入退院を繰り返していた。

 北別府氏は自身のブログでコロナ下での闘病の様子を克明に記録したほか、古巣の広島や野球界の出来事についても自身の思いをつづっていた。21年の東京五輪では侍ジャパンの金メダル獲得に大喜びし、「オリンピックの大舞台でカープの投手が先発、クローザー。夢のようです!」と先発した森下が勝利投手、栗林が9回に登板して試合を締めたことに感激。

 今年1月を最後に自身での更新はなく、妻・広美さんが代わって体調を報告していた。3月のWBCでは体調がすぐれず、決勝のテレビ中継を生観戦することはかなわなかったが、広美さんが「主人が目を覚ましましたらニュース、録画を見せて一緒に祝います!」とつづっていた。

 今月12日には広美さんが「もうすぐ父の日だよ、がんばれ!!」のタイトルでブログを更新。子供たちが北別府さんのために用意したリクライニングチェアの画像を投稿し、「きっとこれは気にいる!と子供達が見つけてきてくれましたが その頃にはもうずっと布団から起き上がれなくなってきていました 父親をここに座らせてあげたいという思いの詰まった椅子 この椅子に座れなくとももう一度帰宅させてあげたいという思いで毎日、拭いています」と願いを記していた。

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年6月16日のニュース