野村謙二郎氏 壮絶乱打戦で打つべき手は打った広島…攻撃に関しては起用した選手が期待に応えた

[ 2023年6月16日 07:30 ]

交流戦   広島7―11楽天 ( 2023年6月15日    マツダ )

本紙評論家・野村謙二郎氏
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 【野村謙二郎 視点】この試合に限っては広島・新井監督が一番勝ちたかったのではないか。壮絶な乱打戦。打つべき手を全て打ち、攻撃に関しては起用した選手がことごとく期待に応えてみせた。こんな試合はなかなかない。

 ワンサイドになりそうな展開で4回の好機に代打に立ち、ひと振りで“イケるぞ”という空気をつくった松山しかり。松山が死球で出塁した6回には、代走・曽根が代打・上本の適時打で俊足を飛ばして一時勝ち越しのホームを踏み、7回の守備でも右翼からのスーパー返球で同点の芽をつんだ。指揮官にしてみれば、さぞや留飲(りゅういん)が下がったはずだ。

 勝ちパターンの投手を投入した終盤は、楽天の集中力が上回る結果となった。反省すべきところは反省し、切り替えるしかない。

 最後に栗林にも触れておきたい。今季まだ安打のなかった田中和に直球を投げて被弾した。状態を上げるためにいろいろ工夫をしていると察するが、まずは自信のある直球を投げられるようにすること。ギャップを埋めるにはそれが最良だと思う。巻き返すチャンスはまだ十分ある。(本紙評論家)

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