阪神・伊藤将 憧れの横浜高先輩・柳に投げ勝ち中日戦無傷の7戦5勝 多彩な球種織り交ぜ6回無四球1失点

[ 2023年5月19日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神4―1中日 ( 2023年5月18日    バンテリンD )

<中・神>力投する伊藤将(撮影・大森 寛明)
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 竜キラーは健在だった。阪神先発・伊藤将が6回5安打1失点の好投で、今季2勝目。中日戦7登板目で5勝0敗とし、自身が「神様」とあがめる横浜高の2学年先輩・柳に投げ勝った。

 「勝ち星は(打線との)兼ね合いもあると思うんで。6回までしか投げられなかったのが反省点。序盤に4点取ってもらって、守備でも助けてもらった」

 直球にツーシーム、カットボールやチェンジアップと多彩な球種を四隅に集め、相手に的を絞らせない。無四球で6回を投げ抜き、中日相手にはプロ入り通算7試合48イニングで、いまだに四球ゼロと驚異的な数字を継続した。「四球は少ない方がいいと思うので、それはよかった」。一方で完全投球を続けていた3回2死では、4日の前回対戦でも2打数2安打1打点とバットで貫禄を示された柳に左翼フェンス最上部に直撃する二塁打を献上。「バッティングいいですね…。(広い)バンテリンでよかった」と苦笑するしかなかった。

 高校入学時から親身になって接してくれた柳には、昨季4月に新型コロナ感染で名古屋市内のホテルに隔離された際には寿司を差し入れてもらった。昨オフも食事の席をともにするなど、常に気にかけてくれている先輩右腕は、選手としても、一人の人間としても追いかける存在だ。

 「高校の時も、最初に柳さんから話しかけてもらって。コントロールとか緩急とか、直球をコーナーに投げる力もあるし。人としても尊敬しています」

 前回の投げ合いについて「こうやって対戦できるとは(プロ入り前は)思っていなかった。夢がかなった」と対決をかみしめていた背番号27。2度目の投げ合いを終え、「ここからどんどん対戦する機会が多くなると思う。少しでも多く勝てたらいい」と、今後も続くであろうマウンド上での再会に思いをはせた。(阪井 日向)

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