巨人・坂本 借金返済弾 今季初同一カード3連勝導いた!昨季超え6号3ランで3位広島に1差

[ 2023年5月19日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人6-3ヤクルト ( 2023年5月18日    神宮 )

<ヤ・巨>5回、3ランを放ちナインと喜び合う坂本(左)(撮影・西川 祐介)
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 巨人の坂本勇人内野手(34)が18日、ヤクルト戦の5回に左翼席に決勝の6号3ラン。投打がかみ合ったチームは今季初となる同一カード3連勝を飾り、借金を1まで減らした。開幕当初は極度の打撃不振に苦しんだベテランが気温の上昇とともに本来の調子を取り戻し、これで3位・広島とは1ゲーム差。勢いを持続し、チーム一丸で上位浮上を目指す。

 上位浮上には、この男の復調は欠かせない。チームの幾多の窮地を救い、勝利に貢献してきた坂本が、輝きを取り戻しつつある。1―1の5回2死一、二塁で決勝の6号3ラン。「チャンスで何とかしたいと必死だった。なかなか得点圏で打てていなかったので、最高の結果となって良かった」とうなずいた。

 弾丸ライナーで左翼席まで運んだ一発。大振りではなく、小さく鋭いスイングで捉えた。フルカウントからの7球目、147キロ直球に反応。左翼手がクッションボールに備えるほどの低い当たりに「どうかなと思ったけど、(入って)良かった」と笑顔を見せた。

 もがき続けた日々が終わろうとしている。昨季の本塁打は2年目の08年以来、14年ぶりに2桁を割り、たったの5本。オフには「長打力を取り戻す」と誓い、ティー打撃だけでなく、素振りも取り入れた。春季キャンプでは午前7時からのアーリーワークだけでなく、個別に2時間も打ち込むことも。開幕から22打席無安打と苦しむ間も、目先ではなく、シーズンを見据えて打撃フォームを試行錯誤した。その姿勢に大久保打撃チーフコーチも「あれだけもがき、苦しみ、まだまだ成長している。打てなくても、打てなくても、打とうとするわけだから」と信頼を寄せていた。

 3、4月は打率・186も気温も上昇した5月は13試合で・300、3本塁打、10打点。それでも「日々、感覚は違う」と浮かれることはない。故障で離脱を繰り返し、83試合の出場に終わった昨季の本塁打数を36試合目で超えた。「それはいい」とそっけなかったが、背番号6の復調とともにチームも今季初の同一カード3連勝。借金も1まで減った。

 坂本は「継続しないと意味がない」と言葉に力を込める。3位・広島とは1ゲーム差。まずはBクラスに別れを告げ、上位を追う。(小野寺 大)

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