落合博満氏「手が遊ぶ、ズレる」詳細に語ったバッティンググローブのパワー伝導率と素手の感覚

[ 2023年5月3日 17:15 ]

落合博満氏
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(69)が3日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。新企画の「オレ流質問箱」第1弾として野球の話から人生相談までNGなしで寄せられた質問に答えた。

 YouTubeの登録者やファンから寄せられた質問に“基本的に”NGなしで答えていく新企画。届いた質問は「バッティンググローブに関してどう考えていたのか教えてください」。

 現在、両手にバッティンググローブを着用するスタイルが当たり前だが、昔は素手だった。グローブが普及しても、素手の感覚を大事にする選手や、グローブを着用することに否定的な指導者がいた時代もあった。

 落合氏は「バッティンググローブっていうのは、最初に始まったのは(寒い時期の)キャンプでボールを打つと手が痛いからっていうところから始まったんだろうと思います」と“起源”を説明。続けて「オレも春のキャンプでバッティンググローブをしなかったかっていえば、してる時期はありました。バッティンググローブを使うと20%から25%(バットに)力が加わるっていうような説はあったんだけども、それは最近になって言われたこと」とグローブ着用による効果についての科学的根拠は最近になって数字で示されたとした。

 しかし、素手でバットを握っていた印象が強い落合氏。「自分の感触を確かめる意味で、素手でバットを持った方が手がズレないんです。ズレても必ず遊びでバットを握るっていう感覚があるんでその感覚を大事にしたっていうことで、バッティンググローブをしませんでした」とオレ流の感覚の部分を詳細に明かした。

 「でも、晩年はバッティンググローブをしたっていうのはありますけども」という落合氏。それでも「全盛の頃っていうのは手のズレ…グローブをはめてると、グローブの中で手が遊んでしまって、うまいことバットを握れないっていうようなことがあってね。それでバッティンググローブを使用しなかったっていうのが答えです」と素手にこだわりがあった現役時代を懐かしそうに語った。繊細な感覚を大事にして3冠王を3度も獲得したレジェンドの貴重な証言となった。

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